2007-01-01から1年間の記事一覧

今年を振り返る。〜政治保守と経済保守の利害対立が決定的となった〜

昨年の12月31日にエントリーで、私はこんなことを書いた。 経済保守と文化保守の利害が対立し、新たな潮流が生まれるという私の予想は今年もハズれた。id:kechack:20061231 昨年末は郵政造反組の復党問題で若干の陰りは見せていたものの、安倍内閣が高い支持…

現総理も前総理も「KY」なのが問題ではない。

安倍前総理の政権末期、よく総理はKYだという言葉をよく耳にした。福田総理も最近はKYだと言われているようだ。しかし政治家にとってKYが特に重要なことだとは私は考えていない。 世論の空気を読んで政治を行う時点で、既に守りの政治である。マーケティング…

なぜ?今、医師が不足しているのか

ちなみに厚生労働省は未だに「医師が不足している」という状況を認めていない。地域的偏在と診療科別の偏在を限定的に認めているに過ぎない。しかし農村部から都市近郊に至るまで医師が不足している状況で既に偏在とは言えない。診療科別では特に小児科、産…

年末年始番組がつまらない

TV

クリスマスイブあたりからTVは特番体制になったが、この時期のテレビ番組はつまらないというのが定説だ。 考えられるつまらない理由。 枠がたくさんあるのでつまらない企画書でも通ってしまう。 普段は1時間番組の収録に3時間かけ編集するところを、3時間番…

北海道1区 杉村議員“落選” 長谷川氏の擁立推薦へ…自民党

杉村議員“落選” 長谷川氏の擁立推薦へ…自民道連 12/26読売 まあ妥当な結論であろう。長谷川岳候補は馴染みがない人も多いであろうが、北海道では超有名人である。ただ最近はYOSAKOIソーラン祭りの資金の問題等でネガティブに解される部分も多く、この候補が…

社会は暴力道場を求めている。〜応援団のいじめに見る〜

明大元応援団自殺 大学側が暴力認め、部の解散検討へ 神宮の応援どうなる、明大応援団解散か 「+5、+10の法則」というのがある。就職市場において体育会出身者は大学の偏差値+5の、主将などを務めた者は+10の価値があるというものである。今でも大企業を中心…

民主党を批判できなくなった福田自民

福田政権以降、自民党の求心力が緩み、様々な意見が噴出するようになった。本来ならば自民党と民主党の国会内での論戦を拝むところであるが、自民党と民主党の政策差より自民党内での意見差が大きいという状況がことのころ多く散見される。その好例が最近話…

やっとダメな政策を評価する人がいなくなった

「100点満点ではないが、一歩前進だから評価すべきだ。」 これは小泉時代、安倍時代に政権寄りのジャーナリストからよく出た言葉だ。小泉時代の猪瀬直樹が進めた道路公団改革や安倍時代に進めた「人材バンク」を目玉とした公務員制度改革がそれだ。もちろん…

保守派終結

安部内閣崩壊と麻生太郎の自民党総裁選敗北ですっかり元気のなくなった保守政治だが、少し動きが出てきた。最近の平沼赳夫や中川昭一前自民党政調会長が動き出した。 賛同者は77人に 中川昭一勉強会 新保守主義から真保守主義ですか? 結構ですが。 必ずしも…

1周遅れの自民党選対

11月25日に自民党の古賀選対委員長や最近の自民党の方向性が間違っているという指摘をした。 id:kechake:20071125 自民党の1年生議員。いわゆる小泉チルドレンの一人が私と全く同じ指摘をしている。 1年生議員に「民主党が正しい」「我が党は1年遅いんです」…

与党ボケ

すいぶんガッツリ落ちましたね。支持率。 福田内閣ばかりでなく、自民党の支持率も。 内閣支持率35%に急落 共同通信 内閣支持率「35%」に急落 共同通信調査 MSN産経ニュース 内閣支持43%に急落、「年金」「防衛省」不満映す・日経世論調査 まあムリも…

右傾化しても何もいいことがなかったプア。

若年弱者が右傾化した90年代前半。このような現象は日本ばかりでなく、世界的に見られる。ただし外国の場合は安い給料で働く外国人労働者に仕事を奪われることによる外国人排斥的運動が引き金になるが、日本の場合は直接そのような動機はない。基本的には憂…

高校の授業料ぐらい自治体は支援すれば

授業料未納:北海道立高、6カ月以上滞納は出席停止に 12/11毎日 給食費の問題同様、ある程度生活に余裕があるのに出し渋っている親がいるのかも知れない。しかし本当に出席停止になっても払わない親は払えない親か、子供の教育に無関心なダメ親のいずれかで…

世論の流れを変えたキーワード“ワーキングプア”

“ワーキングプア”という言葉は世論を大きく変えた。今日NHKで放送された“NHKスペシャル「ワーキングプア1&2」”は2006年7月に放送された特番の再構成であるが、この番組の功績は大きい。 この言葉が取り上げられる前に多用されていた言葉は「フリータ…

官が痛む政策をやらずに国民に痛みを伴う政策のみ継続する政権

生活保護引き下げ 受給者、悲鳴と不安 12/9毎日 なぜ食費や燃料費が高騰している今になって、生活保護削減かと思う。 そもそも社会保障費の削減は小泉政権時代の2004年の骨太の方針で打ち出されたものだ。小泉元総理は「聖域なき構造改革」をスローガンに改…

候補者擁立法 意外とやる気のない人を選んだ方がいいのかも

ちょっと古いニュースになるが、自民党の愛知5区選出の木村隆秀氏が「自分は政治家に向いていない」と突然の引退宣言を行った。少し前にも参院選において、岐阜選挙区に優勢選挙で議席を失った藤井孝男氏が岐阜選挙区で立候補を表明。自民党に推薦を求めたと…

紅白歌合戦出場歌手決定

3年連続で紅白出場歌手決定のエントリーです。 この場合、ほとんど初出場歌手の話題になるのですが、私はあまり興味がないので、落選歌手の話題から。 細川たかし 出演辞退 円天市場の広告塔になったケジメとしているが、円天市場の広告塔になったのは彼ばか…

小泉チルドレンがいいとは言わないが…

2年前の自民党の圧勝は小選挙区制度の賜物ではあるが、小選挙区制度そのものは概ね自民党をダメにしている部分が大きい。なにより議員の新陳代謝を悪くした弊害は大きく、その害はいよいよこの党を腐らせつつある。小選挙区制度により、現職優先、2世議員の…

そして右傾化した庶民と自衛官だけがバカを見る

防衛省の守谷元事務次官の逮捕により、日本にも防衛利権という巨大な闇が存在することが次第に明らかになってきた。そもそも我々は防衛政策に対して余りに純粋無垢であり過ぎたのではないか? そもそも近代において戦争とは利権そのものであり、それに比べれ…

LRTと政治

私の友人にLRTの研究というか、誘致運動をやっている者がいて、私も何度か誘われてシンポジウムに誘われて行ったことがある。LRTは富山での成功例が盛んに報道され、現在も大阪の堺市で具体化、宇都宮市などでも具体化に向けて動き出しているが、彼にはヨー…

参院選と衆院選では勝敗ポイントが異なる。ちょっとズレてないか自民党。

自民党の古賀選対委員長が、小沢一郎民主党代表に対抗して初めた地方行脚がようやく一巡する。 自民古賀氏の地方行脚、厳しさ痛感・不満を吸い上げ 11/25日経 相当地方の不満が厳しいことを実感したようだ。 これが影響してか、自民党では選挙先延ばしと、地…

なぜ庶民はネオリベを支持したか?

ネオリベが魅惑的な思想として支持された90年代を、かつてネオリベを支持した人間の一人として紐解く作業をしているが、今回はなぜ広くネオリベが庶民に支持されたのか考えたい。 ネオリベの利点として挙げられるのが、「コストの安い社会を実現する」という…

上野

夕方から上野で忘年会。少し早めに行って、国立博物館の「大徳川博」を見ようと昼過ぎに家を出た。3時頃着いたが、なんと70分待ちの案内。多くの人が寒い敷地内で列を為して待っている。 これでは忘年会に間に合わないと思い、隣の国立科学博物館の「大ロボ…

ミシュラン

ミシュランガイド東京版が発売になった。ここに掲載されている店の平均客単価は約2万円。高嶺の花で庶民には関係ないという感想を耳にする。 ただそうであろうか、日本では庶民的な居酒屋でも3000円程度はするので、せいぜい7倍程度だ。 アジアの多くの国で…

双子の公務員特権から選挙結果を考える

民間低賃金労働者から見れば、エリート公務員も現業公務員も『恵まれた特権階級』であり、両者を区別することなく、『公務員バッシング』という一つのハンマーで叩くのが昨今の流れだが、構造的には公務員特権の温床は幹部の特権と現場の特権が共存調和して…

なぜ若者は新自由主義を支持したのか?

今後、何回かに分けて、新自由主義を信奉した過去を持つ一人として、自分の体験を含めて、新自由主義が魅惑的なイデオロギーとして支持されていた90年代を紐解きたい。 私が最も新自由主義に熱狂していたのは、私がまだ新入社員であった90年代前半だ。まさに…

道路特定財源の一般化まとめ

政府の道路特定財源に対する方針(経緯) 道路特定財源の一般財源化の問題は、小泉政権来の課題であるが、賛成派・反対派の攻防が続き、未だに膠着状態である。小泉元総理は郵政民営化問題に注力した余りこの問題は先送りにし、安倍内閣に閣議決定した『骨太の…

日経新聞 柴田翔さんのコラムを読んで

柴田翔さんが日経夕刊に書いているコラム「あすへの話題」が評判で、話題になっている。残念ながら日経のサイトでは公開されていないので、新聞を買うか図書館で読むしかないのだが… 11/13のコラムでは、東海道新幹線の短い折り返し時間でテキパキと清掃をこ…

現業公務員の賃下げについて

財務省が、現業公務員の賃下げを要求した。 財務省:地方自治体の技能労務職、人件費削減要求 11/10毎日 私はこれまで何度となく、ホワイトカラーとブルーカラー或いは高等教育を受けたものとそうでないものの賃金格差が世界で最も小さい日本を「素晴らしい…

森田実がマスコミに復活

ことのころ新聞紙上に森田実氏のコメントを見ることが多い。それも小沢一郎批判がきっかけだ。 彼はかつて痛烈な小泉批判を繰り返し、テレビ世から消された他、新聞界からも相手にされなくなり、地道に書籍を書いたり講演を続ける活動をしてきた。安倍政権に…