2010-01-01から1年間の記事一覧

出口のない海に落ちた菅政権

菅政権の支持率が続落しているけど、よく見ると出口のない海に落ちている気がする。たとえば子ども手当の問題にしても 子ども手当てを増額する →財源を確保…子ども手当てのために。○○が削られる。○○が増税される批判 →財源を確保できず…無責任。赤字国債。子…

もう議論は止めてくれ。独裁政治の方がマシ

来年の予算や税制に関していろいろ議論されているようだ。いろいろな意見が出では消えて、それがマスコミを通じて報道される。その過程がなんとも後味が悪いのだ。私は民主党議員のツイッターも多くフォローしているが、「これから徹底的に議論します」と勇…

航空機と新幹線はライバルなのか?

昨日デンマークから日本に戻った。フィンエアーで朝10時に着くフライトを予約して日曜にはゆっくり休むつもりだったが、生憎ストライキでパリ経由で夕方着く羽目になった。お陰でシャルル・ドゴール空港を見学することができた。この空港はかなり以前に利用…

覇権的ナショナリズムと鎖国的ナショナリズム

紅白歌合戦にK-POPの歌手が一組も選ばれないことに対して、私の顔見知りがMixiで論争をしていた。2人とも自称愛国者なのだが、1人は「NHKは韓国人なんか出すな、妥当な判断だ」と、もう1人は「日本はアジア音楽の中心となるべきで、紅白歌合戦はその象徴にな…

日本の農業はどうあるべきか。自給率向上と高付加価値化

[Opinion]日本の農業はどうあるべきか。自給率向上と高付加価値化 自民党の河野太郎氏の農業に対するエントリーに対して、賛意を表明するコメントが多数あったので注目してみた。 http://news.livedoor.com/article/detail/5127290/ 似たような意見は多く聞…

チャイナリスク―それでも日本企業は中国で金儲けをするべき―

チャイナリスクと一言で言っても、以下の場合で対応は大きく異なる。・中国の安い人件費を期待して、中国に生産拠点を置くケース ・中国からモノを輸入するケース ・中国市場でモノを売るために進出するケース チャイナリスク分散のために、中国依存を減らす…

推定無罪と厳罰化

推定無罪と厳罰化は別次元の話だ。むしろ厳罰主義を担保するにはより厳格な捜査、裁判が必要である。なぜならば世界で死刑が廃止された事例を見ると、冤罪処刑の直後が非常に多いからだ。世界で世論が死刑廃止を支持したケースはほとんどなく、早い段階で死…

 **外国に親和的な外交政策を批判する場合の常識〜政治家が愛国心に基く動機で動くことはあっても、愛外国心で動くことはない。〜

菅総理の韓国への植民地支配に関する首相談話の中身はさておき、これを批判するネット言説の中で、菅総理や仙谷官房長官の動機を「韓国が好きだから」と解する言説が多く散見される。 ただこいういう問題を好き嫌いで分別するのは余りにもピュア過ぎる。自分…

なぜ消費税増税が支持されなかったのか〜足し算でなく引き算の議論に〜

少し前までマスコミは、「国民の多くが消費税増税の必要性を理解し始めた」という結論に導くような世論調査を多く発表した。私は調査が捏造だとかは思っていないが、消費税増税という手段の必要性を聞くこと自体が誤りだと考えている。 菅総理は何のために消…

参院選に関する単純な総括メモ

55年体制下では、都市と地方というヨコの格差是正を自民党がリッチとプアというタテの格差是正を社会党などの革新政党が担った。 自民党政権ではヨコの是正ばかりで恩恵のない都市部の低所得者の不満が高く、この層に社会党などの革新政党が支持された。 80…

選挙戦術から今回の参院選を総括する。

自民党の作戦勝ち 自民党は今回、選挙区、比例区の得票共に民主党を下回りながら、議席数で大きく上回ることに成功した。 ただこの作戦勝ちは、過去2回の選挙での苦い失敗を教訓に手にしたものとも言える。 :*自民党も参議院選挙と衆議院選挙の戦い方を間違…

参院選終盤の鍵は消費税ではない。〜支持できる政党がなく漂流する有権者〜

私自身もちょっと消費税問題に意識を取られすぎていた。民主党が消費税のせいでこの選挙に負けそうだという見方も、一見消費税増税ありきのマスコミ報道に一石を投じているようだが、問題を単純化して「この選挙の焦点は消費税である」というマスコミの恣意…

なぜ消費税増税反対の民意がみんなの党に集中するのか?

なぜ共産・社民でなくみんなの党なのか? まず社民党は政審会長が消費税増税に容認している時点でアウト。では共産党でなくみんなの党に集まるのはなぜか? もちろん共産党に対するアレルギーを持つ人が多いというのが一番の理由だろう。みんなの党は新自由…

50代、60代での支持が高いみんなの党。若者の支持が根強い自民党

毎日新聞の中盤情勢において、年齢別の支持政党の調査が一部公開されている。すべての県でこの部分についての言及がある訳ではないので、データの摘み食いになるが一定の傾向が顕れているのでまとめてみた。 兵庫県: 民主はすべての年代で自民を上回る支持…

国会議員定数削減に反対する社民・共産とその支持者はKYの極北である。

私も個人的には議員定数の削減には賛成ではないのだが、社民党や共産党、或いはその支持者がこの問題になると無条件に批判のヴォルテージを上げる姿はどうも違和感を禁じ得ない。正直言って、議員定数削減に関しては無党派層受けがすこぶるいい。そういう空…

財政再建至上主義で暴走するマスコミ〜黒幕は財務省でも米国でもない〜

マスコミは財務省やアメリカの犬ではなかった。 政権交代後も政権交代をしていないような感覚はなかったか?自民党政権時代ですら、アメリカや財務省に不都合な政策を実行しようとすると見えない圧力で権力の座を追われる。こんな現象から、アメリカ>日本の…

菅内閣発足。もう消費税アップは既定路線になってしまった。

とにかくマスコミや評論家は消費税を上げる政権は応援する。 菅内閣の支持率の高さは、報道の仕方にかなり影響されている。閣僚、党幹部を軒並み財政健全派で固めたこの内閣に期待するのは、マスコミや評論家としては当然で、とりあえずは好意的な報道が多く…

鳩山退陣と今後の普天間問題の展望

鳩山総理の退任理由は普天間問題と社民党の政権離脱だと言われている。ただ社民党が政権を離脱したのは政治マターの話しで、これについて怒っている有権者はあまりいない。有権者目線で言えば普天間問題で鳩山総理が辞めたといえる。 普天間問題についての鳩…

沖縄の基地問題はパンドラの箱。県外移設は難しいが、県内移設も難しい。

もともと沖縄の本土返還後の沖縄政策及び米軍基地政策には無理があり、いつか矛盾を取り繕えなくなる宿命だった。鳩山総理は出口がないままパンドラの箱を開けてしまったために慌てて右往左往しているが、米軍基地を県外に移設すべきという人にも、沖縄に基…

事業仕訳でやっていること

事業仕訳で行われたものの多くは、80年代後半から90年代の前期自民党型ネオリベ政策で、自民党内の守旧派との妥協の結果生まれた負の副産物を整理する作業であったと言える。 事業仕訳=ネオリベ的という単純なものではない。今回の産業はネオリベ路線を進め…

航空路線などの公共交通機関の存廃も、まずは費用対便益を出してみては

asahi.com(朝日新聞社):地方の空路、廃止しないで 16道県が民主党に陳情 - ビジネス・経済 はてなブックマーク - asahi.com(朝日新聞社):地方の空路、廃止しないで 16道県が民主党に陳情 - ビジネス・経済 こういうのは基本的には感心しない。 た…

なぜ道路政策が混乱しているのか―道路政策を巡る3段階の政治闘争―

高速道路値下げも建設も反対。マスコミは何を言いたいのか? 高速道路の料金問題は、民主党の本来の主張である高速料金を原則無料化してその代わり高速道路建設を抑制するか、自民党時代のように高速料金を財源に新路線建設の二者択一のように思われている。…

ネオリベは復権するか

ネオリベ不戦敗の2009年総選挙 先の総選挙はネオリベ不戦敗の総選挙だった。自民党は安倍政権下の郵政造反組復党以後徐々に小泉路線を修正し、麻生政権に至っては確信犯的に小泉改革を否定する政策を打ち出していた。自民党内に一定勢力を誇っていた小泉改革…

国内で政争の具になっているうちは米軍基地問題は絶対に解決しない

普天間問題は解決できないであろう。なぜなら外交問題を国内の政争の具にしたら負けだからだ。日本国内に「アメリカの言うとおりにした方がいい」という世論が一定数あるうちは、アメリカは日本に譲歩する意味がない。外交というのは国会の議席数はあまり関…

「たちあがれ日本」よりもっとも警戒すべき第3極新党は「首長新党」である。

保守を全面に掲げようとする平沼は、実際には理念が異なる議員が集まってようやく5人で「たちあがれ日本」を発足した有り様で、いくら平沼が共同代表で、背後に石原慎太郎がいようとも、この党が保守主義の旗艦政党になると思っている人はほとんどいない。自…

野党の流儀・与党の流儀

野党は政権批判より自らのスタンスを明らかにすることを優先すべし 野党は与党批判より自らの政策アピールを優先しなければならない。一番いいのが与党の政策を批判しながら、自らの政策をアピールすることである。与党批判だけをやっている間は絶対に支持率…

小沢選挙戦術が失敗して小沢の政治生命が潰えるのを黙って見ていればいいのでは?

批判される話題に事欠かない民主党の小沢一郎幹事長であるが、最近は参議院選挙の候補者擁立で批判されている。ただこの話は、しょせん私党の選挙戦術の話題に過ぎない。仮に民主党支持者が選挙で負けるのが心配で憂いているのであれば批判するのもわからな…

ほとんどの保守派は自民党復活などとっくに諦めている。

民主党の議席を減らすのは簡単だ。 今日自民党を離党した園田博之議員はしきりに「民主党の議席を減らす」と叫んでいる。とにかく民主党の議席を減らすためならば、今の自民党ではダメというのは園田議員の言うとおり。ただ平沼・与謝野新党ではダメだ。 た…

お金のないところに新党は生まれない〜マスコミの政界再編ネタに欠けているもの〜

マスコミは相変わらず、政界再編話しが好きだ。とにかく政治が流動化すればするほど、マスコミ人は血が騒ぐらしい。ただ実際に有権者は冷めていて、政界のガラガラポンでわくわくしたのは90年代前半までで、その後は皆白けていた。気づいたら自民党と民主党…

中途半端な鳩山政権の弱さと強さ

中途半端な鳩山政治の弱さ とにかく中途半端で灰色な決着を好む。それが鳩山総理にしてみれば友愛なのかも知れないが、このような政治判断は黒い決着を求める人からも白い決着を求める人からも批判を受ける。 自公政権末期の政権も何をやりたいのかわからな…