「ここまで費用を投入したからもったいない」というのは投資判断として最も避けるべき発想。

 しごく納得のいく話。

 負け戦の理論ですね。
 我が軍は多大な犠牲者を出した。その英霊に報いるためにもここで降伏などできようかと、泥沼の戦争を続けて滅んだ国は数知れず。
 もう3万円もつぎ込んだのだから止められないとパチンコを続ける愚者は数知れず。
 それにしても、マスコミもバカ過ぎます。住民の気持ですか?企業でずっと赤字を出し続けたプロジェクトに携わってきた人たちに同情してくれる人はいますか?ここまで投資したのだからもったいないと言う人は誰もいません。「ここまで費用を投入したからもったいない」という投資判断は経営の世界では100%あり得ないのです。
 
 敢えて、八ッ場ダム建設を中止しろという結論を支持するとは言いませんが、「ここまで費用を投入したからもったいない」という理由で建設を支持するという態度はあり得ないと思います。もし本来の目的であった治水、水資源の利用という面で現状でも十分にメリットがあると判断できた場合に限って建設続行を検討すべきではないでしょうか。