WBCを観て

 今日は日本が勝ちそうだ。やはり地力では日本の方が上という気はするが、韓国が地力で劣るとしてあの成績であれば、それは大健闘ということになる。
 アメリカの脆さは目を覆うばかりだが、ワールドゲームではチャレンジャーの立場の国のモチベーションの高さが顕著となるが、ディフェンダー側のチームのモチベーションの問題が一方で露となった。この点では日本もディフェンダー側であり、アメリカと同根の問題を抱えているとも言える。
 ディフェンダーにはディフェンダーの誇りとか自負があるものである。イチローが韓国を挑発する発言をしたが、ディフェンダーがそれにふさわし最高のプレイを行う自負であり、大事な心構えだ。決して韓国チームを卑下した発言とは思っていない。これまで日本チームのプレイに答えが出ていなかったのは遺憾ではあったが。
 これは野球に限った問題ではない。日本は1970年代まですべての分野でチャレンジャーであったが、1980年代以降はあらゆる分野でディフェンダーとなり始めてきた。しかしチャレンジャー根性が喪失する中で、ディフェンダー文化が育まれてこなかった。
 ディフェンダー文化というのはより高い洗練性を目指すものであり、チャレンジャーを卑下するものではない。その辺の理解が乏しい日本の現況は如何ともし難い。