SAPIO 5/25号について

 今回の特集『日本の歴史と文化を理解する「同志」はこんなにいる 「世界の親日派」大集合』は久々にいい特集だ。最近のSAPIOの特集は「中国はそのうち没落する」みたいな天気待ちの根拠のない論文ばかり集めて、大嫌いな中国が経済的に躍進しているのをジェラっているだけで、では日本はどうすべきかという展望を欠いたお粗末なもが多かったので、今回の特集はなかなかいい。ただし、古森義久氏の『中韓の「全アジア対日本」のプロパガンダを「中韓対日本・アジア」の構図に逆転させよ』は相変わらずお粗末だ。確かにアジアの中で中国が1強になることに対する警戒感はどの国にもあるが、アジアのどの国も中国とううまく付き合って国を富まそうというしたたかさも持っている。中国が憎いなら中国と徹底的にビジネスをして儲けるぐらいの気概がないとダメ!
 日本の保守派の一部にある、中国での利益を喪失しても反中を貫くべきみたいな主張はクソ真面目過ぎて付いていけない。そういう原理保守派は経済保守派から見放されるだけではないか?