経済保守が民族保守と袂を分かつ日は近い
日本経団連の奥田碩会長は26日、経団連の定時総会後の記者会見で、小泉首相の靖 国神社参拝について、「小泉首相は、A級戦犯を参るために靖国神社に行っているわ けではない。A級戦犯が入っているか、いないかは、改めて日本として考える必要が ある」と述べ、A級戦犯の分祀を検討すべきだとする考えを示唆した。 (26日読売)
これは奥田会長の個人的見解というより、国際展開する日本の大企業経営者の総意と思われますな。小泉首相や一部の唇の緩い政治家さんいい加減にしてくれと言うのは。
私が以前から主張している経済保守と民族保守(或いは文化保守)の利害の不一致が益々顕著になってきた。
それに最近は資本主義と日本保守主義の親和性の欠如を感じる。戦前の日本の産業構造は戦争が起きれば儲かる構造*1が多少はあったが、現在の日本の産業構造は、外国との関係が良ければ良いほど経済的にプラスになる構造になっているのである。
一方で唯我独尊的に外国との妥協を善しとせず日本の主張を押し通すべきという勢力も日本国内で増している訳である。
戦後の自民党政治は共産主義という共通の敵の下、経済保守と民族保守が同居しつつ、実際には池田内閣以降、経済優先、軽武装路線が保守本流と言われ、実態は経済保守の政権であった。憲法改正等の民族保守的政策は棚上げされたが、高度経済成長の実現により民族保守主義者の自尊心も高まり、すべてはうまく行っていた。民族保守の中心人物であった中曽根総理でさえ、任期中は基本的には小さな政府という経済保守の政策を中心に掲げていた。
おかしくなったのは小泉政権*2からである。彼も郵政民営化を掲げ、民族保守を経済保守のオブラートで包む形は中曽根総理に似ているかもしれないが、郵政民営化がイデオロギーでなくパフォーマンスであると思われており、内容はない。
財界も世論の右傾化により。「中国で金儲けしたい」という本音を出すと、国内市場で少なからず影響があるのではと心配し多くは語らないが、相当フラストレーションが溜まっているようである。いつまで小泉政権に我慢できるか?
諸君。同じ車を買うなら売国奴からは買うな。セールスマンが来たならばこの文章を プリントして見せてやれ。遺族会の方々は回状を回してトヨタの車だけには乗るなと いう運動を起こしましょう。国家というのはこういう価値観キチガイの蟻の一穴から 崩れるのである。日本人全体が経済の問題で疲れているからといって一人勝ちの成金 がいい気になりすぎたな。かならずそのしっぺ返しはあるものと覚悟しておけ。 勝谷誠彦の××な日々より。
まあこれはオマケ。元々挑発的な文章を書いて飯を食っている人だから、一々反応したくないのだが、こんな煽動に影響される程、日本の知的水準が低下しているので、一応反応します。
私は別の車を売る関係の仕事をしているのでトヨタ車が売れなくなっても構わないのだが、ホントに反応する消費者いるの?覚悟しておけって何も起きないんじゃないの?
それに企業の視線は大きな中国市場になるので、多少の日本の右寄りの人の消費動向なんて誤差の範囲じゃないのか?企業トップが天皇の戦争責任なんて話をしたら国内消費に影響があるかも知れないけど、A級戦犯の分祀なんてプチライトの人には許容範囲だと思う。
ついでに言えば、多くの日本人は靖国神社なんかより日本企業が世界で躍進することに多くの民族的誇りを感じているんじゃないの?もちろん日本企業の製品が中国で評価され、高いシェアを誇ることも含めて。