豊羽鉱山へ

 札幌に来て訪ねてみたかったがまた未踏の場所の一つに豊羽鉱山がある。
 この鉱山は定山渓の奥にあって銀、インジウム亜鉛、鉛等を算出しているのであるが、2006年3月に閉山することが決まっているので、早めに行こうと思って出かけた。

 定山渓温泉の手前から道道1号線を西に向かい、白井トンネル方面へ折れるヘアピンカーブの手前で豊羽鉱山へ向かう道道95号線が分岐する。今日は月曜日ということもあって鉱山のトラックや途中の道路工事のトラックとひっきりなしにすれ違う。寂れた山道を想像していたので少し拍子抜けだ。道も立派な舗装で走りやすい。この道は余市岳に源を発す白井川と併走しており、川は道路面よりさほど下がらない地表を、満々の雪解け水を湛えて爆流している。途中で車を止め、川面に下りてみた。北海道の川には独特の勢いがある。目の前には独特の形をした天狗山がそびえ、急峻な沢にはまだ残雪が見える。ぜひ一度登ってみたい山だ。

 道をもう少し奥まで進むと、豊羽鉱山が見えた。ここは昔集落が存在し、小中学校や公民館まであっとというから驚きだ。ものの本によれば集落の廃墟があると書いてあるが、それらしいものは見当たらなかった。長居しても仕方ないので、元来た道を引き換えし、ヘアピンカーブのところを今度は定山渓ダムの方向へ進む。

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吉田美奈子 モンスター・イン・タウン