郵政民営化法案否決目前

Opinion

　いよいよ郵政民営化法案が参議院で否決され、解散総選挙という流れになってきている。
私は元々郵政民営化に賛成だが、そうも小泉総理を応援する気にはならない。結果的に稚拙な政治手法で改革を終わらせてしまったA級戦犯で終わってしまうのではないか？
　そもそも郵政民営化を小泉総理が公約したことから間違いの始まりであった。この時から小泉総理はなぜ郵政民営化が必要なのかきちんと説明していなかった。それはアメリカの要求或いは政治評論家の解説という形で、郵政民営化はつまり財政投融資にメスを入れることであって、国民の財産が非効率な政府関連団体や事業に流れることを絶つことだという説明があっただけである。このような中で私も郵政民営化は有功であると判断した訳だが、小泉総理の言葉からその必要性を感じたことは一度もない。
　穿った見方では、小泉総理はただ自身の任期中に何か改革を成し遂げたという手柄が欲しいだけでは？と意見もあるが、それも半分当っている気がする。あと半分は金の流れを絶つことで橋本派の息の根を止める目的であろう。
　しかし旧来の自民党の集票システムが機能しなくなった分を小泉人気でカバーして何とか政権の座を維持してきたのが今の自民党である。旧来型の集票マシンも機能せず、小泉人気も翳りを見せ、自民党はどうなってしまうのか？