女帝問題に関して川西正彦さんへ

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 トラックバックいただきましたので、お返事申し上げます。私は別に高橋紘氏の見解を支持している訳ではありませんが……。
 貴殿の見識の深さには敬意を表しますが、全体的な印象を率直に申し上げます。

  • あまりに伏見宮系の正当性を強調するのは、天皇家の非正当性の印象を与えないか*1
  • 所謂日本の保守派というのは明治時代以降の日本国の栄光にシンパシーを感じており、特に明治天皇昭和天皇への崇敬の念が強い。その遺伝子を残すことも重視して考えないと、保守派の支持も得られないのではないか?
  • 正しさを強調するだけで、大衆に女性天皇反対を広めるスタンスが余りない。貴殿の手法は大衆に訴えて支持を広げる近年の「つくる会」のような草の根保守運動ではなく、最初から大衆なんて下らない意見しか持たないと諦めて、一部の限られた人間で意見を固め、裏で保守系の政治家を動かす旧保守的な臭いがする。

 別に草の根保守主義が良いとは思いませんが、正しさの強調だけで、愛子様の即位を待望している一般ピープルの気が変わるようなインパクトはありません。これは川西様に限らず、男系維持派全体に見られる傾向で、顔馴染みの仲間だけで反対運動で盛り上がっている姿はサヨク運動の末期を彷彿させます。
 現実には、皇室典範に関する有識者会議も男女関係なく長子優先の方向で意見集約に向かっていますよ。
 私は川西様のような深い造詣はないのですが、天皇家の政治利用や売名利用から守るのが最優先という考えです。その点で女帝は容認しますが、配偶者選びに関しては厳密なルールが必要だと考えています。自由恋愛を制限することにはなりますが、致し方ないと考えています。
 私のこの程度の意見でも、愛子様大好きおばちゃんからバッシングされることがあるのですよ。世論を変えるなんて生易しいものではありませんよ。

*1:これは北朝の子孫ながら自ら南朝を正統とした明治天皇の裁断以来の問題ですが