自民敗因は「官僚との癒着」

 自民党河野太郎議員による参院選敗戦分析。

 最大の要因は、自民党が官僚との癒着を断ち切ってこなかったことによる政策の不安定さだろう。
 負け惜しみのように聞こえるかもしれないが、この敗北には喜ぶべきこともある。参議院過半数を野党が握り、野党議長になることで、国会内の民主主義が復活する。政府案と野党案が国会でぶつかる。
 与党自民党も、党本部の中での閉ざされた部会での議論ではなく国会のオープンな場での議論を展開していかなければならない。官僚が作った案を部会で一時間だけ議論して承認というこれまでのようなイカサマ党議拘束では、自民党は滅びる。
http://www.taro.org/blog/index.php/archives/695

 正直言っちゃいましたね。法律はほとんど官僚が作っている。官僚が必要性に応じて起草して、自民党にネゴ。国民の見えないところで行われている自民党の部会でわずかな時間で議論され、そこで承認されれば国会の審議など儀式同然。小泉時代以降、官主導から政主導になったなんて嘘っぱち。
 日本は霞ヶ関が行政の中心であると同時に立法府なんです。


今回の参院選の野党勝利は、衆参の主導権が分かれることで、緊張感のある国会審議を見たいというニーズもかなりあったであろう。相変わらず個人投資家等は自分のサイフのことばかり考えて、政治の安定ばかり望んでいるが、多くの人が安定より緊張を望んでいる。
 郵政選挙の時は、強い改革勢力を作ることで、日本の構造改革が一気に進むことを期待した民意が強かった。しかし構造改革の負の側面への嫌悪感と強い与党による政治のつまらなさが飽きられ、このような結果になったのであろう。
 とりあえず8月以降の国会審議が見物である。