李登輝前総統へのビザ発給について

中国外務省の劉建超報道副局長は21日の定例会見で、日本政府が同日、台湾の李登輝前総統に短期入国査証(ビザ)を発給したことについて「誤った決定だ」と強く反発、日本政府にビザ発給を取り消すよう再度求めた。その上で「日中関係の大局を損なうことは避けられない」と述べ、報復措置を検討していることを示唆した。

 日中関係の火種が増えた訳だが、ある意味原因が靖国問題に集約されず、分散されるととによって逆に小泉首相の肩の荷が下りるのではなかろうか?
 靖国神社参拝は政府の方針というより小泉首相個人の意思によるものが強く、日本と区内でもイデオロギー的な問題になってしまうのに対し、台湾か中国かという問題は、よほど政治至上主義な人を除き今ではイデオロギーの問題として捉えることはなく、「中国と台湾の問題でしょ、関係ないじゃん」ぐらいの認識であろう。また政府の方針であって、特定の政治家の顔が浮かんでくる問題ではない。

 とは言っても、日中関係の悪化は、どちらかと言うと日本が損してしまうという事実に変わりはなく、この問題は次回の「国益について…」で言及したい。