東アジアの不幸−まずはインチキ愛国心の克服をー

 Webの世界では外国の悪口を言うのがまるで愛国者であるかのような低レベルな風潮がまかり通っているのは日本も中国も同じである。まあその多くが若者で人生経験も少なく教養も足りない人々であるのだから致し方ないのかも知れないが、正しい方向に向けるよう注意しなければならない。
 彼らの多くは外国の悪口を言っているだけで、実は自国の文化についての造詣は極めて低い。試しに周りで中国や韓国の悪口を言う人間に、日本の古典芸能について質問してごらんなさい、何も知らないから。こんな連中が愛国者かね?*1
 むしろ外国滞在経験があったり、外国人との接点の多い人のほうが、客観的に自分が日本人であることを意識し、日本の文化についてもある程度は知識を持っている。そういう人は他国の文化にも興味を示し、相互理解的である。私は後者の方がよっぽど愛国者だと思うのだが。(→愛国心と対外協調は矛盾しない)
 東アジアの不幸を克服するには、相互交流の機会を増やし、後者の方(=真の愛国心)を醸造する機会を増やすのが何より大切なのだけれど、この調子だとGWの海外旅行で中国方面のキャンセルが多発しそうである。ますます相互理解の機会が失われる現実を危惧する。