甘い人生

 久しぶりに徹底したバイオレンスを見た。元々私はバイオレンスものは好きではなく、北野映画ぐらいしか観ないが、人間の本質に迫るのが映画の使命であるなら、バイオレンスは必要不可欠であろう。タイトルからしてラブシーンを混ぜ込め、中和されていると思いきや、甘いシーンはほとんどなく、感情移入も極端に排除された、かなり先鋭的なバイオレンス映画であった。好き嫌い抜きにすればよくできた映画だ。