北海道新幹線は要らない!

 22日に北海道新幹線新青森−新函館間の着工が決まった。
北海道の新聞、テレビは歓迎のオンパレード。地元にモノが出来ることに対し無条件で賛美をするローカルマスコミの体質には辟易である。ブログを見ても、歓迎論ばかりで、私みたいに反対論を打つのは奇人変人かも知れない。
 ●インフラ工事の砂防ダム
 公共投資には、工事にともなう経済効果と、その工事対象物の経済効果の2つがあるが、はっきり言って、経済界も政治家も専ら前者のことしか念頭にない。そのような発想の中から経済波及効果が乏しく、しかも赤字が確実視されるような公共事業を平気で推進しようという発想が生まれる。経済界や政治家によっては新幹線も後者の効果がゼロに等しい砂防ダムと同じような感覚である。
 マスコミは後者の方に注目した記事を書くものの、多くの市民が無関心であることでもすべての市民の熱望であるが如くの記事を捏造する。結局は工事目当ての経済界・政治家の太鼓持ちでしかない。
 ここで公共工事は事業の赤字・黒字では語れないという反論もあろう。確かに資本主義においてもインフラの整備は事業単独の収支のみで論じてはいけないが、では果たして北海道新幹線は経済波及効果があるのか?現に札幌市民は飛行機で十分だと考えている。
 ●マイナス効果
 むしろマイナスの効果だって無視できない。まずは新函館駅の位置。函館の市街地の北進かを助長するだけではないか?深刻な旧市街地の空洞化を助長する以外の何者でもない。また新函館ー札幌間が開通した場合、この間はわずか45分で結ばれる。企業の函館支店は次々と札幌支店に吸収され、函館の空洞化を助長する。
 新幹線ルートから外れた苫小牧、室蘭はどうなるのか?在来線特急は短縮、削減されるのは間違いない。