ワイドショーとバラエティ番組の境界の消滅

 自分自身を消費の対象にすることにより、タレントの私生活を専ら消費の対象としてきたワイドショーとの区別が曖昧となる。さらには芸人でないタレントが、俳優や歌手をやるわけでもなく、ただ自分自身や私生活を切り売りするだけで仕事ができる状態までに至った。
 自分のおしゃれな生活をテレビで紹介しながら生きながらえる梅宮アンナのようなお洒落タレントも増殖している。モデル出身のタレントに多い。雑誌の読者モデルのテレビ版の如しで、視聴者モニタータレントとでも言おうか。また自分の結婚生活育児体験などをネタに生きながらえているミセスタレントも多い。これも実態は視聴者モニタータレントである。自分自身の生活を売り物にしている、つまり視聴者の代表がテレビに出演しているに過ぎないのである。