都市部で小泉ブームの追い風で議席復活の選挙区あり

 ここ直近の小泉支持率急騰の原動力は都市部にある。都市部で敗走を続けていた自民党が都市部で挽回するチャンスである。しかし、議席を奪回できる選挙区は限られている。自民党が連敗を続けている間に民主党候補が磐石な基盤を築いてしまい、自民党が候補者擁立さえままらなない選挙区も増えている。また小泉総理は民主党にも守旧派のレッテルを貼りたいようだが、昔みたいな社会党民社党の労組出身議員みたいのは殆ど残っておらず、レッテルも貼りにくく攻めにくいのである。
 ただいくつかの選挙区は奪還のチャンスがある。

北海道3区 石崎岳(自)  荒井聡(民) 
  • 北海道随一の激戦区。これまで荒井の2勝、石崎の1勝。前回は荒井が選挙区を制し石崎が比例復活。
  • 無党派層に強い石崎と経営者層にも浸透する荒井という全国的な自・民対決構造とは若干異なる。
  • 小泉ブームが続けば石崎優位だが、荒井の支持基盤も厚い。
東京1区 与謝野馨(自) 海江田万里(民)
  • 毎回激戦を広げるが、ここ2回は海江田が勝利。前々回は与謝野は議席を失ったが、前回は比例復活当選。
  • 自民党は現役政調会長を落とす訳にはいなかい。小泉人気に期待したいところ。
  • しかし与謝野が地元でいまいち人気がないのが気がかり。与謝野晶子・鉄幹の孫とサラブレッドではあるが……。
東京3区 石原宏高(自) 松原仁(民) 
  • 石原は勝てそうで勝てない選挙区。松原は保守層に特に人気があり、強い。
東京22区 伊藤達也(自) 山花郁夫(民)
  • 前回は山花が選挙区を制し、伊藤が比例復活。伊藤は2000年までは別の議員とコスタリカ方式を取っており、当選4回の割に知名度が低かったのが災いした。
  • 伊藤は元日本新党松下政経塾出身で最初に大臣になった人。山花氏は元社会党書記長の長男。
  • これだけ書けば無党派層の票は圧倒的に伊藤に流れると思いきやそうならないところが選挙の不思議さ。
  • 伊藤が知名度を上げて来て、今回は伊藤有利の前評判だが、伊藤はエリートぶって地元活動に不熱心という風評があるのも確か。(私の実家の選挙区なので伝聞ではない)
千葉3区 松野博一(自)  岡島一正(民)  
千葉7区 松本和巳(自) 内山晃(民)