自民党の民営化案は「ガリバー民間企業」では

 自民党案の利点は、ジリ貧の郵政事業を新規事業でカバーする点。郵便局のネットワークを利用すればいろいろな事業が考えられると竹中大臣は言っております。どんな事業か知りませんが、地域の民業を圧迫しなければいいですが…。また民間企業は当然黒字部門を延ばして、赤字部門は縮小・閉鎖するのが経営の鉄則ですから、民間企業内の内部扶助の構造もどこまで担保するか微妙な問題です。民間企業をあまり法律で縛ると改革にならないし、かといって郵便局は社会的インフラですから、微妙に難しい問題です。
 また保険、金融部門の政策は疑問です。規模は現状のままですし、集めたお金がどう流れるのか心配です。外資に乗っ取られるというのは少しデマゴーグですが、地域で集められたお金が中央や海外の投資に流れる可能性はあります。やはり限度額を下げて、資金が地銀や信金・信組に流れるようにした方が地域経済の活性化につながると思います。この辺自民党はフォローすべきでしょう。
 また金融会社が国債を引き受けたら元も子もありません。
 簡易保険は誰でも入れるという面で残すべきですが、基本的に既存民業圧迫になるので思い切って縮小すべきではないでしょうか。