プロジェクトX打ち切り

 NHKの看板番組であったプロジェクトXが来年3月で打ち切られることが決まったようである。非常に残念であるが、毎週このテーマの番組を続ける以上、「ネタ切れ」という問題に直面するのは宿命である。ただ今後は特別番組として放送を続けてもらいたい。
 番組の趣旨は、中高年以上の人に対しては「自信を失いかけていた日本人に自身を与える」という意味があったし、若者に対しては「歴史番組」でもあった。この番組の意義は特に教育的な意味が大きかった。私は日本の歴史の恥部を隠蔽するという消極的愛国教育というものに対しては、非常に姑息であり感心しないのであるが、プラスの部分に光を当てる積極的な愛国教育には大賛成である。特に国家が牽引した国の発展というモデルでなく、国民が牽引してきた日本の戦後の発展を正しく伝える意味で、この番組の切り口の鮮やかさを見事であり、今後の現代史教育の参考にしてもらいたいものがある。