Crossoverさんへの回答

 先週トラックバックをいただいた、Crossoverさんのコメントに非常に気になるものがありました。

不審者を排除して安心感を得るがごとき安全安心論は、「家族だから、人権を強化しよう」「独身のオタクだから、人権を制限しよう」と、人権を数量的に扱うことで、「人権の配分者」の権限を不当に強化します。また、今は人権を強化されている人々も、いつ制限される側に回るか分からず、人間としての根底を否定される不安を抱えて生きることになります。
まさに「不安ベーススパイラル」です。

私は独身オタクを批判したことはありませんし、私も世間から見ればその仲間なのでかなり違和感がありました。
 確かに最近の事件は決まって被害者が少女で、加害者が独身男性(ヲタクかどうか知りませんが)です。もしかしたら、30代から40代の主婦の井戸端会議では、独身ヲタ男批判になっているのかも知れませんね。この層のネット参加率は独身ヲタ男に比べて低いので、いわゆる「小さな女の子を持つ母親」の世論がどのようになっているか図りかねますが。
 思い出すのは、宮崎勤事件です。あの頃独身ヲタ男がまるで「ツトム予備軍」のような扱いを受け迫害されました。その事件の頃私はまだ高校生でしたので実感はないのですが。
 何でもグルーピングして一括りにバッシングするのは「国民総白痴化」の病魔ですな。外国人が犯罪を犯せば単純に外国人は危ないと思い込むし、ヲタクが犯罪をおかせばヲタクは危ないと思われるのであります。この病魔は「何かを悪者に仕立て上げて、不安を煽る人たち」や「何かを原因にすることによって不安から逃げる人たち」など様々な思惑が絡み合い、簡単には治癒できるものではありません。
 本来なら国民に正確な情報やエスプリを提供すべきマスコミがその役割を放棄し、物事を単純化(○○だから××なのだといった単純明快な単因論)するのだから、もう諦めるしかない感じです。みのもんた古舘伊知郎テリー伊藤は特に悪質だと思います。

 ちなみに、私の場合は、「平日の昼間からふらふらしている、オタクっ気のある人間」ですから、今のままで子供の安全が過大視されると、人権を制限されかねない側の人間です。
 そういう個人的事情もありますので、「世の中、サラリーマン家族だけじゃ回らないんだぞ」と強く主張します。

かなり被害妄想入ってますね。