テレビ局アナウンサーの不祥事

日本テレビのアナウンサーが女子高生のスカートの中を隠し撮りしたとして、神奈川県警に迷惑防止条例違反の疑いで書類送検されたそうです。
 これについて、実名を報道しないマスコミや日本テレビへの批判。更に処分が甘いという意見が目立ちますが、これには2つの問題があるとい思います。
 なぜ批判するのか、なぜ甘いのかということは語らず、多くの人はただ批判します。語らずともだいたい真意は明らかで、1つは性犯罪だから、もう一つはアナウンサーだからです。
 実際の量刑と市民感覚がずれているというのは何も凶悪犯罪でなく、軽犯罪においても言えることで、市民感覚的には性犯罪は量刑に比べて著しく大きな嫌悪感を抱かれます。それに比べると、贈収賄や背任罪などは量刑ほど嫌悪感を抱かれないような気がします。まあ私は法は崇高であるべきで、「市民感覚」とか「一井の意見」なんてものに安易に迎合して、市民感覚に量刑を比例させる必要はないとは思ってますが。
 もっとどうしようもないのは、「アナウンサー」だからという感覚でしょう。これはフジテレビの菊間アナの件でも痛感しましたが、みなさん菊間アナばかり批判して、同席していたスポーツ局のディレクター等を批判する人は皆無。アナウンサーも所詮1社員、社内的にはむしろスポーツ局のディレクターの方に監督責任があり、重い処分があってしかるべき問題でした。
 テレビ局がアナウンサーのタレント化を推進し、アナウンサーに視聴者が特別な感情を抱かせる結果を導いたのは事実ですが、それはテレビ局の責任であって、アナウンサー個人の責任の範疇外であります。 アナウンサーも社員である以上、テレビ局はアナウンサーだけ特別に重い処分を下すような市民感情迎合のダブルスタンダードは為すべきではありません。