教育問題。安倍政権の誤算。

 「高校の必修科目履修漏れ問題」と「いじめ問題」は教育改革を旗印としている安倍政権には少し誤算になった。
 これだけ教育問題が連日注目されると、国民が政治に求めるものとして「教育問題」という選択肢が上位に浮上してくる。国民の教育問題への関心を鼓舞し、教育問題でポイントを上げたい安倍政権にはうってつけのお膳立てができたように見えた。
 しかし、この場に及んでの「愛国心議論」は余りにも国民の要求と乖離している現実が露呈してきた。ここまで問題が大きくなると、国民の関心は具体的な問題解決に関心が移り、その中で安倍政権がやろうとしている「愛国心教育」「教育基本法の改正」は明らかに浮いている。
 さすがに、教育基本法を改正すればいじめがなくなるなどと考えている人はいない。それに日本の教育余りにも受験目的に傾斜しているという現実。「真のエリート」など有識者が浮世離れした議論をしている中で、効率よくテストの点を取る偽エリートが大量生産されている現実を目の当たりにしている。
 安倍政権は予期せぬ事態にどう応えるか?