高校の授業料ぐらい自治体は支援すれば

  • 授業料未納:北海道立高、6カ月以上滞納は出席停止に 12/11毎日

 給食費の問題同様、ある程度生活に余裕があるのに出し渋っている親がいるのかも知れない。しかし本当に出席停止になっても払わない親は払えない親か、子供の教育に無関心なダメ親のいずれかであろう。いずれの場合も、子供には何の罪もない。ただ単に貧困家庭の子女が学歴を得られず、更に貧困予備軍が再生産されるという事実他ならない。
 最近は「弱者を甘やかすな!」「毅然たる態度を」的なネオリベ言説に拍手喝采を送るバカ野郎が多く、行政もそういう風潮を悪用して、給食費の不払いや生活保護の不正受給など特異なケースをことさら強調して、「弱者に厳しく」的な世論を喚起して、自治体の社会保障支出削減を肯定する世論の醸成に余念がない。
 しかし、この例では「高校中退者」という貧困予備軍を輩出するだけで、下手すれば将来の社会保障負担をかえって増すことになりかねない。下手したら一定条件で公立高校の授業料を免除した方がよほど行政負担が少ないかも知れない。
 もっとも、低賃金労働者が欲しくてたまらない経済界は、労働市場で買い叩かれ底値安定の高校中退者の排出を喉から手が出るほど待ち望んでいるのかもしれない。その意味で、これは行政の経済界への迎合施策なのかも知れない。