「僕の教育論は机上の空論」 橋下知事

　「現場を見ずに頭で考えていた。自分の教育論は『机上の空論』だったと反省している」
　会見の冒頭、橋下知事が反省の弁を述べた。この日、初めて公立学校を視察、その「成果」を強調したのだ。
　選挙中から「高校の学区撤廃」「学力別クラス編成」を提唱し、学力上位層の競争力を強化する教育改革に意欲を示してきた。９日には府の独自施策である公立小学校１、２年生の３５人学級制について「効果に疑問がある」として府教委に見直しの検討を指示した。
　１３日に視察した柱本小では、子どもの理解の度合いに応じてクラスを半数ずつ２カ所の教室に分け、少人数で指導する様子を見守った。橋下知事は「４０人、５０人でも授業は可能と思っていた。現場を見て、少人数で手取り足取り教えることも必要だとわかった」。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802130080.html

　今日は敢えて橋下批判をしない。私は橋下知事の公約には共感できないものが多かったので批判したい気持ちはなかったが、私は府民ではないし、有権者というのは自分たちが選んだ政治家の失政で痛い思いをしないと現実を理解できないというのは小泉政治で実証済みなので、橋下府政を少し見てみたい気持ちもあった。
　でも、こんなに早く現実を知って、自分の愚かさを悟るとは、現実を見ようとしなかった安倍教育改革よりマシかも知れない。だいたい教育政策って、現実を知らない人がみんな好き勝手なことを言って、妄想の塊のような政策提言をする。だいたいエリート教育しか知らない人間たちが「真のエリートとは」というくだらない議論に熱中する。
　橋下知事は今回はよしとして、橋下知事の「能力別クラス編成」や「35人学級の廃止」に拍手喝采した人も、知事と一緒に現場を視察して一緒に反省した方がいいと思う。