植民地のインフラ

 戦後独立した新興国の多くは、旧宗主国の建設したインフラを基盤に国づくりを行った。しかしこれを以って植民地支配を評価する余地はほとんどない。多くの宗主国は植民地の開発による利益の最大化を目的にインフラを整備したのであって、そのインフラが植民地の人民の生活の向上に繋がった例は少ない。独立後に役に立ったのは結果論であって、インフラそのものを評価できたとしても、それを建設したプロセスは植民地主義の必然としか評価しようがない。