村の写真集

 久々にいい映画を観た。前から見たかったのだが、札幌ではなかなか上映されず、やっとシアターキノで上映。しかも朝10時の1回だけの上映で、先週は寝坊して見損ない、満を持して映画に馳せ参じた甲斐があった。
 特に桜むつ子さんの演技が素晴らしい。亡くなられてしまったのが残念である。
 古い価値観を受け入れずばかにする若者が、徐々に心を動かされて受け入れてゆくというタイプの映画は少なくないが、非常に難しいテーマだ。得てして若者の描き方がステレオタイプになる。つまり古い世代から見た一元的な若者像、理解しがたい、はっきり言ってむかつく若者像を押し付けてしまい、見るに耐えないチープな作品に矮小化されることも少なくない。三原光尋監督と海東健は、この難しい問題をうまく克服している。