八代英太氏、東京12区から出馬断念

 郵政民営化関連法案に反対した自民党八代英太・元郵政相は18日、党本部で、武部幹
事長と会談し、衆院選東京12区での立候補を断念する意向を伝えた。
 公明党太田昭宏幹事長代行を擁立する同区は、自公両党が重視する協力区の一つで、
八代氏は自民党執行部から出馬見送りを強く要請されていた。会談後、八代氏は記者団に、
不出馬の理由について、「(東京12区は)自公連立の要だ。民主党を利する形になっては
ならない」と述べ、自公両党の選挙協力への配慮を挙げた。
 自民党東京都連は八代氏を比例東京ブロックの単独候補とするよう求めている。しかし、
党執行部は反対票組を公認しない方針を堅持しており、八代氏は政界引退となる可能性が
大きい。(読売新聞) - 8月19日

 この選挙区は八代氏優位と見ていたのに。どうしたことか?
ここまで執行部に反旗を翻しながら、ここで恭順になるのはどうなの?お金がないとかなら仕方ないが、変な裏取引があった等という話は聞きたくない。
 東京12区は情勢がわからなくなった。前回私は流石の公明党でも小選挙区当選はないだろうと読んでいたのに見事裏切られた選挙区である。今回は投票率も上がりそうなので民主党公認藤田幸久氏有利と見るのが普通だが、公明党基礎票以外の票を不思議なくらい上積みするので侮れない。

 郵政反対派への対抗馬擁立で自民党は19日、衆院選の第4次公認候補17人を決定し、
郵政民営化実現に向けたマニフェスト政権公約)も発表するなど決戦への準備作業を
加速させた。注目されたライブドア堀江貴文社長(32)は、亀井静香政調会長(68)の
広島6区から無所属で出馬することが決まった。
 郵政民営化関連法案に反対した小西理衆院議員(46)の滋賀2区には、古賀誠元幹事長
の秘書だった藤井勇治氏(55)を擁立。左藤章衆院議員(54)の大阪2区には、昨年の参院
選和歌山選挙区で民主党から出馬して落選した川条志嘉氏(35)を擁立するなど、出馬を予
定する反対組32人への対抗馬は、広島6区に無所属で出馬する堀江貴文氏(32)を含め計29
人となった。

 滋賀2区は元々自民党の弱い選挙区。しかも元議員秘書という地味な人選では勝ち目なし。空白区を無理やり埋めた感が否めない。
 大阪2区の川条氏は勝てる可能性がある。私は刺客候補をほとんど勝てないと切り捨ててきたが、数少ない勝てる候補である。もっとも大阪2区が公明票でほとんど勝敗が決まる選挙区であるが故だが……。

 自民党は二十日、衆院選選挙区の第5次公認候補4人を発表した。郵政民営化関連法案
の衆院採決で反対票を投じた平沼赳夫経産相(66)が出馬する岡山3区に日本看護協会副
会長の阿部俊子氏(46)を、同じく反対票を投じた野田聖子元郵政相(44)が出馬する岐阜1区
にクレディ・スイス・ファースト・ボストン証券チーフ・エコノミスト佐藤ゆかり氏
(44)を擁立した。
 反対派への対抗馬は広島6区無所属堀江貴文ライブドア社長(32)を含め計31人
となり、未擁立は保利耕輔元文相(70)の佐賀3区だけになった。
 武部勤幹事長は記者会見で、阿部、佐藤両氏を比例代表重複立候補させ「女性枠」で
名簿上位に登載する考えを表明。三月まで東京医科歯科大大学院助教授だった阿部氏は
「平沼先生は尊敬申し上げている。努力あるのみだ」と語った。
 上智大出身で野田氏の一年後輩にあたる佐藤氏は「ジェンダー(女性同士)の戦いでな
く政策論争でがんばる」と述べた。
 石川3区で石川県議の北村茂男氏(59)、福島3区で蓮実進国土交通副大臣(72)の公認も
決まった。蓮実氏のもともとの地盤は栃木県で、前回は比例代表北関東ブロックで当選し
ており、県境を越える国替えとなる。自民党公認は286人に達し、公明候補などを除き自民
党が擁立を目指すのは残り4選挙区となった。(産経新聞) - 8月21日

 岐阜1区の佐藤ゆかりもほかのマドンナ刺客と同じで、最初から比例区で上位が約束する引き換えの出馬ですな。まあかなりセンスの悪い小泉マドンナ人選の中ではまともな人材で、小池百合子と違って同性が格好いいと思えるタイプの候補者ですな。でも小選挙区当選はあり得ません。最初から野田聖子圧勝は見えていて、佐藤ゆかりも最初から議員の身分が保証されている。女の戦いと煽るマスコミはお門違い。
 岡山3区の阿部俊子は完全に能勢和子前議員の不出馬で空いた看護枠の補充議員ですね。小選挙区候補としては全くの力不足。看護枠議員の南野さんや能勢さんより賢そうですが、完全な比例区当選要員。
 福島3区は新党日本荒井広幸氏の旧選挙区だが、彼は参議院に移っているので自民空白区状態。いつのまにか民主党玄葉光一郎が強くなっている。こんな田舎なのに。一時代前なら自民党候補がいないと公共事業が来ないという主張が通用して自民党候補の巻き返すチャンスもあったのだが、小泉さんがああいうスタンスを取っている以上、そういった主張もできないので蓮見氏の勝ち目はないであろう。