戦後モデルの崩壊 低付加価値労働の低給化 フリーター

  1. それがバブル崩壊と経済のグローバル化により企業が年功序列システムや低付加価値業務に高給を支払い続けるのに耐えられなくなった。
  2. 男女雇用機会均等法の施行。或いは企業自身が能無し男を終身雇用するリスクを考えたら女性を活用した方がプラスになることに気付いた。
  3. 労働組合の弱体化。或いは変質。(工場の海外移転等によりブルーカラー中心からホワイトカラーへ比重が移った。)

 これらの要因により、90年代以降低付加価値労働者の低給化が進んだのである。フリーター問題の影に隠れてしまうが、流通業外食産業など正社員から非正規社員への置き換えによって人件費抑制をはかったが、製造業やその他サービス業の多くで、低付加価値正社員の低給化が進んだのである。政治の議論の場ではフリーターのみ問題にされるが、この低賃金正社員の増加こそ問題であり、これがフリーターの増加やニートの増加の元凶なのである。
 実施に低賃金化が進んだ職種を挙げると

工場労働(組立等の単純業務)、タクシー、トラック等の運転士、店頭販売ルートセールス、保守点検業務

 マニュアル化され新人の即戦力化が容易で、経験年数と仕事の成果が必ずしも比例しない仕事が多い。このような職種に対して、企業は容赦なく人件費を切り詰め、人材使い捨ても厭わない方向を示したのである。