ようやく非を認めましたね。武部さん。

 昨日のエントリーで謝るべきだと書きましたが、謝罪という感じではないが、少しは非を認めたようです。若い人はみな息子と呼ぶというお話は(笑でしたが……。一昔前なら、松村邦洋がアポなしで自民党本部に乗り込んで。「ボクを息子にして下さい」とのたまっていたでしょう。
 武部幹事長はおバカな政治家だと笑い飛ばすこともできますが、竹中総務相の行動は確信犯的でより罪深いと思います。彼は選挙中「今度は小泉純一郎ホリエモンと竹中がスクラム組んで民営化をやり遂げます。小さな政府を作ります」と言っている。明らかに堀江社長の持っていた改革イメージを自民党のイメージにダブらせる手法を取っていた。それで今は小泉改革ライブドア事件は無関係という詭弁を使うのは無責任極まりない。*1
 ただ武部幹事長竹中総務相を批判することを筋違いだと批判する人も多い。

それにしても一転して堀江叩きに走るマスコミには辟易するな。ホントに。ちなみに、翻っての自民叩きは全くの筋違い。
http://d.hatena.ne.jp/jiubei/20060123

自民党、特に武部幹事長がなぜかせめられてますね。
堀江さんを選挙候補者に推薦したとか公認したとかいうことを、堀江さんが「容疑者」になった途端にマスコミや有識者達に言われだしましたが、はっきり言って意味わかりません。
なんで自民党が関係あるんでしょ。
http://d.hatena.ne.jp/Tantan/20060124

小泉にせよ武部にせよ、堀江がそーいうことをやってるのを衆院選当時に知ってたら後援・支持などするわけがないのであって、予見できないことに対して責任を追及するというのはワケがわからない。
http://d.hatena.ne.jp/KarusBastides/20060124

選挙の際に分かっていて擁立したなら責任を取ってしかるべしだけど、逮捕されたのは今なわけだ。将来を見越し、違法行為を行う人間かどうかも見極めろ、と無茶な要求をしているようにしか見えない。
http://d.hatena.ne.jp/okurahoma02/20060125#p1

総選挙当時、堀江氏が違法行為をしていると分かっていた人がどれだけいたんだろう? 分からなかったから民主党自民党接触を持って、結果無所属で立候補し、政治家からマスコミまでまるで祭りかの如く騒ぎ立てたんじゃないのか? 当時分からなかった事を今分かったからと言って「どうのこうの」言うのは子供の喧嘩みたいでスマートじゃない。
http://d.hatena.ne.jp/k3jaco/20060124#1138115695

なにいってんだお前らw 麻薬中毒者や横領の犯人を公認していたくせにw
あと、重箱のすみをつつくようなことですが、自民党ホリエモンを公認していません。武部幹事長とか一部議員が応援しただけです。
それに応援していた時点では犯罪は露見していませんでした。犯罪者を過去に応援したことがあるから責任があると?
http://d.hatena.ne.jp/zephon/20060123

ホリエモン応援時、今回のような証券法に触れるようなことを武部幹事長が把握出来るのか?
答えはNO。出来ない。超能力者じゃないんだから。
それなのに、応援したからって責任はねーのか?
http://d.hatena.ne.jp/haya10/20060125#1138197654

武部君の評価は俺の中で跳ね上がってたりする。
↑常識的には評価に値しないが、マスコミや野党が叩きすぎると、こういう突飛な感想も出かねない!
http://d.hatena.ne.jp/alu/20060125

 小泉内閣支持の方は武部幹事長竹中大臣を擁護するのでしょうが、ちょっと甘すぎではないですか?甘い有権者は政党や政治家をダメにするだけです。現実社会ではみな結果責任を問われるのですよ。すべてルール通りマニュアル通りにやっていても失敗することは多々あり、それでも失敗の責任は問われるのです。プロセスが合ってれば点がもらえるのは学校教育レベルのお話*2。民間が結果責任の厳しい世界でビジネスを行っている中で、政治が結果責任を問われないなんてあり得ません。
 例えばタレントが不祥事を起こしたとしましょう。そのタレントをCMで起用していた企業では間違いなく宣伝担当者は左遷させられ、広告代理店も変更させられるか少なくとも担当者は交代させられます。芸能人が不祥事を起こすなんて予見できない訳ですが、それでも責任を問われるのがこの社会なのです。
 私は小泉訪朝後の拉致被害者家族へのバッシング以降、自民党というか小泉支持者の盲目的・暴力的支持姿勢というのが気持ち悪いと感じており、「関係ない」みたいな意見には激しく違和感を覚えます。
 民主党自民党を責め立てているのが面白くないという人も多いようです。小林憲司西村真悟の名を挙げて、言う資格ないという意見も散見されます。社民党にも前科のある議員がいるとなると、共産党しか自民党を攻めてはいけないのでしょうかね?誰も内閣に厳しい質問をしない生ぬるい国会がいいのでしょうか?*3政党同士が互いに責め合うのは見苦しいですが、お互いに責められないように馴れ合うより遥かにマシです。まあこの件は「候補者選定は厳格に行わなければならい」ことに政界全体がやっと気づいたということでしょう。今後の選挙では選挙公示直前に候補者を公募するなんて危険なことはできなくなるでしょう。
 実は武部幹事長、更には小泉首相に至るまで先の選挙で堀江氏を実質的に応援したことの非を認めざるを得なくなったのは、民主党突き上げではなく、自民党内での突き上げが厳しくなり*4、釈明せざるを得なくなったのが要因のようです。民主党が騒いでいるだけなら、関係ないと白を切り続けていたかも知れません。どうせ謝るのであれば、野党にとやかく言われる前にさっさと否を認めればよかったのに。
 実は選挙で負けて影響力が低下し国会での質問時間も大幅に減っている民主党より、自民党内の動きの方が政権にプレッシャーになっているのです。小泉支持派の皆さんは民主党に目を奪われるより、自民党内のパワーバランスの微妙な変化を注視しべきではないでしょうか。自民党内にはホリエモン的な思想ひいては小泉的な思想に違和感を持っている議員が多数おります*5。ただ小泉恐怖政治下で沈黙しているだけなのです。
 小泉政権の求心力が低下してくると、一気に液状化が始まる可能性があります。現在小泉支持の人はほぼ安部支持派の方でしょうが、流動化が彼の総裁選優位の構図に変化を与える可能性もあります。小泉首相は敵を作りすぎたという点で、ホリエモンに似ています。

*1:実際には竹中大臣の狙い通り小泉改革と堀江氏は人々の心のオーバーラップしたのだ。だから政局で責任問題云々言っている以上に、現実的に今回の事件が小泉改革のイメージに傷つけている点は否定できない。

*2:エントリーを書かれているのが学生さんであれば、まだ社会の厳しさを知らないからそういう発想になるのかな?と思うしかないのであるが。

*3:改革の邪魔をする野党はいらないなんて本気で考えているお馬鹿もいるみたいで。それは革命の邪魔をする政党はいらないと1党独裁を行う共産主義と全く同じ考えです。

*4:特に武部幹事長は郵政法案の造反議員を支援した支部に対する締め付けに対する反発が凄まじい。

*5:なので結果的に自民党堀江貴文氏を公認できなかったのであるが