愛国心評価行き過ぎは是正 衆院特別委で文科相

 小坂憲次文部科学相は26日午前の衆院教育基本法特別委員会で、学校現場での「愛国心」に関する評価に関連し「一部に通知表の項目で行き過ぎがあれば地域で指摘をいただいて学校長にも理解を求める努力をしたい」と述べ、行き過ぎた場合は是正を指導する考えを示した。
 小坂文科相は「内心を評価してABCとつけるのはとんでもない」と強調した。
5/26共同通信

もう教育基本法改正以前の問題で、地方レベルで教育の流れは変わっている。
 実は非自民系の改革派知事の都道府県の方が愛国教育が徹底していたりする……。
 地方分権の流れで、地方の独自性を尊重するようになれば、より教育に地域差が出てくるでしょう。中には極端な国粋教育を推進する地域が出てもおかしくない。
 教育は他の行政領域より中央統制が利いている。というのは、70年代以降の革新自治体の勃興で、地方が独自に赤化教育などされてら堪らないということなのだが、文化省は基本的に左へのプロテクトはできても、省員が全体的に右であるために、右に対しては親和的でプロテクトが緩い。地方の教育の独自性に関しても右的なものには物申さずという傾向が出るのであろう。
 まあ私は多少の幅は許容したいのではあるが、全国一律に愛国教育なんていうのはまるで中華人民共和国ではあるまいに。私は保守主義自体は嫌いではないが、保守主義特有*1の「みんながそうでないのが許せない」という度量の狭さが嫌いである。愛国心が多かろうが少なろうが、日常的に言葉に出してその気持ちを表出すようが、内心に秘めてようがいいではないか。日本人なのに日本が嫌いっていうのはさすがに困る*2が、そのような方は流石にお目にした事がない。

*1:保守に限らず極左もそうなのだが。中道から中道左派ぐらいが一番多様性に寛容である。

*2:もっとも子供に、「こんな酷い大人ばかりの国に生まれて悲しい。こんな国好きになれない」と言われたら返す言葉がないが……