不起立に「煮えくり返る」 君が代斉唱で戸田市教育長

 埼玉県戸田市の伊藤良一教育長市議会で、市立小中学校での入学、卒業式の君が代斉唱で起立しない来賓について「はらわたが煮えくり返る」と批判していたことが20日分かった。市教育委員会も起立しなかった来賓の氏名や人数の調査を検討しているという。
 君が代斉唱をめぐっては、東京都教委が地方公務員法に基づき、起立を拒否した教員を大量処分しているが、来賓に関しては教育委員会に指導権限がなく、調査することになれば極めて異例。
 市教委によると、今月13日の市議会で「保護者や来賓で起立しない人がいる」との一般質問に、伊藤教育長が「(事実であれば)はらわたが煮えくり返る」と答弁。「内心の自由という人がいるようだが、生徒たちの前で規律を乱すようなことがあってはならない」と述べた。
 6月20日 共同通信

まあこの人も悪い人じゃないんだろうけど、Too Much不寛容な気もする。こういうタイプの人が全体主義国家で反体制派をリンチしたり虐待死させたりするんだよね。特高警察で共産主義者をリンチした人たちも、本当に戦争に協力しない人が腹立たしくて、力が入って殺したんであろう。そういう人たちは、ある意味熱血漢のまじめな警察官だったのだろうが。権力者が主観的な正義感を振りかざすと、必ず間違いが起きると思った方がいい。
 まあ今どき日の丸・君が代にケチ付けるのも、まったく世論の支持を期待できない反体制ごっこに過ぎず、感心しないが、別に式を妨害した訳でもなく、静かにしていただけなのだから、「遺憾である」と思う程度が関の山ではなかろうか。


もっともこの手の報道は最近の反動的風土の中で危機感を抱いた左派の反撃報道であるというバイアスも持った方がいい。最近、保守派の行き過ぎやいやらしさを論う報道みたいのも結構あって、それはそれで一定の成果を上げている。保守派の人間も世の中の保守化に安住していると、いつバックラッシュが起きるとも判らない。