大幅増税「賛成できぬ」=高額所得者の税率アップ検討必要−自民・中川政調会長

 自民党中川秀直政調会長は2日、NHK番組に出演し、財政再建に必要な消費税増税について「政調会長として責任を負えるのは2005年に政権公約を掲げ、民意の賛同を得た11年度の基礎的財政収支の均衡なので、今後10年の財政を縛ることは賛成しかねる」と指摘、将来の社会保障費負担増などを考慮して消費税を10%以上にすべきだとする大幅増税論をけん制した。
 中川氏はこれまで、11年度の財政健全化に必要な増税幅について「機械的には1、2%」と指摘している。同日の民放番組でも「国民に訴えるのは10年代半ばの経済がある程度見通せる段階で、少なくとも今ではない」と強調。消費税増税は当面、11年度の財政健全化に必要な財源不足額のみを対象とすべきだとの認識を示した。
 さらに「新たな財政再建目標を掲げるなら、改めて政権公約に掲げて国民の信を得た後に行うべきだ。増税をもっと大幅にするなら、(9月の)総裁選でも堂々とそういう公約を掲げ、参院選などで信を得るべきだ」と主張した。
 一方、NHK番組で中川氏は、消費税増税に伴う低所得者の負担増に関連し「高額所得に対する累進課税の問題と再配分機能を回復する議論は必要だ」と述べ、高額所得者への所得税最高税率引き上げを検討する考えを示した。 
(時事通信) - 7月2日

 高額所得者の税率アップというのは社民党共産党の常套句であった。討論番組でそっち系の議員や論客がそういう話をすれば、自民党民主党の議員は「高額所得者が国外に逃げる」なんてありもしない反論をするパターンが多かったのに、時代も変わったものだ。
 私も少し新自由主義に毒されていた気があるが、今になるとなぜ累進課税は緩和した方がいいのかよく思い出さない。なんとなく最高税率課税最低限もより低くするのが是という空気が、少なくとも昨年までは漂っていた気がする。でも今考えればなぜ是だったのだろう?