新十両に栃煌山

 日本相撲協会は26日、名古屋市愛知県体育館秋場所番付編成会議を開き、元中学横綱の影山改め栃煌山=春日野=の新十両昇進を発表した。所要10場所での新十両は、年6場所制となった1958年以降初土俵では幕下付け出しを除き横綱朝青龍貴花田(現貴乃花親方)らと並ぶ歴代9位タイのスピード出世となった。再十両須磨ノ富士(28)=中村=は史上最多8度目の十両復帰。また、13人の引退が発表された。
 小さな声で恐縮しながら会見した期待の日本人ホープだが、目標は大きかった。栃煌山自身、この日初めて聞かされたシコ名の書き方に戸惑いながらも書いた初サイン。横には「横綱になる」としっかり書き込んだ。「できるだけ早く入幕したい。(出身校の)明徳義塾の先輩たちと対戦したい」と話した。
 同校出身力士の頂点に立つのが横綱朝青龍。「場所中は毎日声をかけてくれた」と尊敬する大先輩だが「やってみたいです」と気後れもなし。同じ速さで十両に昇進しただけ期待は膨らむ。
 高校4冠を獲得し、鳴り物入り角界入り。だが、同期の高校11冠・沢井(境川)の陰に隠れ、注目度では2番手だった。その沢井は名古屋場所、西幕下7枚目で4勝3敗。一方、栃煌山は東筆頭で6勝1敗で昇進。永遠のライバルとの差を大きく広げ、注目度でも逆転した。
  「外国人にも、だれにも負けたくない」と国産としての自覚も十分。師匠・春日野親方(元関脇・栃乃和歌)と両親が相談し「山を極める」という意味でつけられたシコ名のように、19歳の若武者は頂上だけ見て突き進む。
 ◆栃煌山 雄一郎(とちおうざん・ゆういちろう)本名・影山雄一郎。1987年3月9日、高知・安芸市生まれ。春日野部屋。安芸中3年で中学横綱明徳義塾高では世界ジュニアなど4冠を獲得。05年初場所初土俵。187センチ、131キロ。得意は右四つ、寄り。家族は両親と妹。
 7/27スポーツ報知

 久々に期待できそうな力士。怪我さえしなければ幕内上位までなら間もなく昇進できそうな感じだ。最近の国産力士は弱弱しいのでぜひ頑張って欲しい。