エリート教育復興という非エリート思想

 安倍次期総理の政策の目玉は教育改革だそうだ。まあ今の教育が良いと思っている人は誰もいないというのはまあその通りなので、議論するのは大いに結構。ただ出てくる話は愛国心教育やエリート教育といった内容。これって、今の教育現場の問題を少しでも汲み取っているのか?教育を知らない人間のイデオロギー妄想でしょうに。
 そもそも○○さえすれば問題が解決するというのはこの世の中でほとんどあり得ない。教育分野では「ゆとり教育」の後は学力回復と迷走を続けているのはご存知と通り、「愛国心教育」も「エリート教育」も問題の根本的解決になたらないのは明白である。そして効果が出なかったと気付いてから、また別の議論が始まるのである。
 はっきりいってその間迷走している時間が無駄である。迷走している間に日本は競争力を失速させるかも知れない。結局、短視眼的に「○○さえすれば良くなる」という論説を張る人が非エリートで、真実を見極め適切な判断ができるのが真のエリートなのだろう。その意味で「エリート教育」は必要なのだろうが、それさえすれば様々な問題すると考えるのは非エリート的である。