飲酒運転報道にみる〜マスコミ報道の頻度≠現実の頻度に気付く〜

 極端にまで、飲酒運転にまつわる報道が増えているが、どんなにアンポンタンな人でも、流石に「最近、飲酒運転が増えている」とは思っていないと思う。「福岡での死亡事故を受けて飲酒運転も問題が注目され、普段ではニュースにならなかった事故を、マスコミが逐一報道することになった」というだけである。
 これはマスコミが余りにも極端に報道を増やしたお陰であって、マスコミがある程度節度ある報道をしている段階では、意外とマスコミでの報道が現実の発生頻度だと誤解されてきた。典型的なのが「少年犯罪が増えている」という誤解であり、これについては以前『なぜ人々は「少年による凶悪犯罪が増えている」という間違った情報を鵜呑みにしているのか?』というエントリーで言及した。
 他にも外国人犯罪、幼児虐待、医療事故、教師による体罰*1など、マスコミの報道頻度が増えている事件が、本当に増えているのか、報道でなく現実の統計データを見て正しい判断をした方がいいものは多い。残念ながら過去の統計がなく、正しい分析ができないものも多いのではあるが。

*1:これは実際は減っていると思う