田原総一朗がますます醜悪になってきた

 田原総一朗は6/26の日経BPでかなり大胆な安倍擁護論評を出して来た。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/column/tahara/070626_16th/index.html
 公務員改革関連法案に関する内容だが、法案の内容には一切触れず、渡辺行革担当相が血眼になって抵抗勢力を抑えてここまで辿り着いた。会期切れで廃案になるのを抵抗勢力や官僚は細く笑んでいるところを一転して安倍首相は会期を延長して法案を成立させようとした。それをなぜ批判するのかという内容だ。
 また野党が会期延長を批判するのは当然だが、自民党内やマスコミが批判するのはおかしいと、自身が自民党よりの立場でないことを担保するような微妙な書き方である。
 一所懸命改革している姿を描写して、支持を喚起するとは、田原総一朗も木っ端な国策作家に成り下がったものだ。私も渡辺行革担当大臣の尽力は認めるが、「一所懸命やってるんだから認めようよ」というのは学校教育でしか通用しない論理ではないか?猪瀬直樹道路公団改革も似たような構造であった。担当者が一所懸命やっても抵抗勢力の力が強く微小な改革しかできない、そんな自民党の構造的問題こそ問題にすべきである。
 「少しはマシになるからよいではないか」的な論説は間違っている訳ではないので、一定の支持は得られるが、マスメディアがそのような論陣を張るのは敗北だ。
 そんな田原総一朗が「朝まで生テレビ」でそんな世論誘導をやるのか楽しみに見ていたが、もはや去勢された田原総一朗の言論には切れ味がなく、説得力のない電波を乱発して終わった気がする。
 江田憲司衆議院議員(無所属)とのやり取りは、田原総一朗の白痴を露呈し、哀れになってしまった。

田原
官僚は現役時代の稼ぎは生涯年収の半分。残り半分は天下ってから稼ぐ。そんなのみんな知っている公然の事実。民主党案みたいに、天下り禁止なんて言ったら優秀な人間が公務員を志望しなくなるよ。ただでさえ公務員志望者が減ってるんでしょ。今は優秀な学生は1にロースクール、2に外資系企業、3番目にやっと国家公務員でしょ。
江田
ちがいます。公務員になった時から将来の天下りや生涯年収を計算している不届き者はごく少数いるとは思いますが、多くの人はそんなこと考えていない。かつて政治は三流だが官僚は一流だと言われてきて、それを誇りにしてきた官僚が、不祥事が相次いで世論やマスコミに叩かれて、まるで官僚であることが犯罪者であるかのような状況になってしまった。そんな状況で志望者が減るのは当然だし、現役官僚もやる気を失っている。むしろ今必要なのは、官僚自身が天下りや談合をやめて、もう一度認められることだ。



天下りを必要悪ぐらいにしか思っていなかった田原の認識が明らかになった。バツが悪くなった田原は「いつから日本も官僚はダメになったのか?」という話題に変えた…。