朝青龍問題

 別に朝青龍が被害者だとは思わないし、彼の責任も大きい。ただ少なくとも現段階で責任の大きさから言うと、

  1. 日本相撲協会
  2. 高砂親方
  3. 朝青龍

 の順に責任が大きいと思う。
 そもそも相撲協会はなぜ2場所出場停止などという処分を出したのか。明らかに「厳罰」を求める世論や識者に迎合したと言うしかない。だいたい世の中でことさら厳罰を求める人、「毅然たる」とう言葉を多様する人は人格がどこかおかしい、会ってみると大抵下らない人間であることが多い。そんな連中は識者でも何でもないのである。相撲協会はバカなので、そういう下らない世論に迎合したのである。
 そもそも相撲協会には出場停止という処分規定はなかった。あったのは除名、番付降格、譴責だけで、番付降格と譴責の中間的処分として最近適用されるようになった。それもある外国人力士が交通事故を起こしてからであり、外国人力士対策で急ごしらえされたと言われても仕方ない。
 私的機関の内的処分とは言え、その裁量に信頼性がなければ、処分として意味を為さないのである。必要以上に重い処分を与えると、同情を生み、結果的に本人の反省機会を奪うからである。