2008年展望。攻めの碁が勝つか? 守りの碁が勝つか?

あけましておめでとうございます。諸事情によりプライベートな日記をほとんど書かない状況で、すっかり政治ブログ化してしまいましたが、今年も暫くこのような状況が続くと思います。ご了承下さい。
 今年は解散総選挙の実施が予想されていることから、新聞各紙は元旦に選挙を展望する記事を載せていますが、私も選挙予想が専門なので、念頭に言及したいと思います。
 解散時期は余り選挙結果に影響しないでしょう。選挙結果は都市部とその周辺の選挙区の趨勢で決まるでしょう。 自民党は今のところ、元々絶対的優位であったが昨年の参院選で綻びが見えた地方の選挙区の建て直しを優先にし、逃げ切り勝ちを狙うでしょう。現在の執行部の下では、恐らく「改革」を強調に出したマニフェストは出さないでしょう。ただし、都市部選出の議員や郵政選挙で初当選した1年生議員は、郵政選挙の再来を期待して、独自の主張して戦う可能性があります。
 民主党は都市部有権者を照準を当てたマニフェストを出してくるでしょうが、参院選で打ち出した地方重視のマニフェストと齟齬を起こさないように、あるバラマキは批判しながらあるバラマキは公約する。ある改革は批判しながらある改革は公約するという非常に判りづらいものにならざるを得ないでしょう。
 わかりやすさに慣れた有権者には小泉時代の「改革」=「是」という主張や福田政権の開き直ってバラマキ再開といった方が受けがいいかも知れません。棋士小沢一郎参院選では地方重視を主張して「スミ」を取って、衆院選では格差是正を主張しながら改革も唱えるという「中央」を取りに行くつもりでしょう。上手くいけば自民党を「節操なきバラマキ」と「改革原理主義者」の両スミに追いやることができますが、中央を取るのは非常に難しいので、下手するとスミを確実に取りに言った自民党の出目にかなわないリスクがあります。
 攻めの碁が勝つか、守りの碁が勝つか、一手一手を注視してゆきたいと思います。