水と油の「新自由主義」と「公共工事重視派」

 上記の図で、一番壁が厚いのが、実は「新自由主義」と「公共工事重視派」の間である。いわゆる新古典派経済とケインズ経済の対立に相当する。両者は経済政策的には完全に矛盾していて妥協の余地がない。むしろ社会福祉重視の社民主義の方が、両者と妥協の余地がある。
 右Vs左、保守VS革新という二分律で頭が凝り固まってしまった人は目が回る話かも知れない。自民党の間で20年近く「新自由主義」と「公共工事重視派」が共存できたのは、安全保障や伝統的価値観を重視するといった経済政策意外の部分に共通価値を見出していたに過ぎず、経済政策的には最初から水と油なのだ。