道路特定財源に関して小泉が口を開いた

私は、道路特定財源問題で、自民党の自称改革派がだんまりを決め込んでいることを批判した。自民党内にも一般財源化を主張する議員がいるらしいが、まったく表に出てこない。
 ここに来て、小泉元総理が口を開いた。

 自民党小泉純一郎元首相は22日夜、東京都八王子市で講演し、民主党道路特定財源一般財源化を求めていることについて「妥協は首相にしか言えない。そろそろ福田康夫首相が一般財源化を前提に『譲るべきは譲っていい案をまとめよう』と言えば、自民党内も『仕方ない』と妥協の話が出てくる時期だ」と述べ、民主党との接点を見いだすため、首相が指導力を発揮すべきだとの考えを示した。

 あれだけ小泉マンセーを繰り返していた自称改革派はどう動くか。これで何もなければもはや自民党には一寸の期待もしない方がいい。
 執拗に民主党が対案を出せと主張している読売新聞ら御用新聞に比べると、小泉はまともな考えの持ち主のようだ。この問題で妥協すべきなのは政府与党の方だ。
 そもそも道路族の意見ばかりが闊歩し、数の力で租税特別措置法の延長を強行採決できる議席を与党にもたらしたのか小泉の力量だ。郵政選挙では小泉の衣を着た古臭い利権議員が自分の当選だけを考えて口先だけの改革を叫び、民主党に労組べったりの守旧派だとのレッテルを貼って圧勝した。改革を求める有権者の多くは、候補者をじっくり選定する作業もせず、単純に自民党こそ改革政党だと信じた。あの選挙で、酷い利権議員が口先だけの改革を叫び大量得票を得る一方、これからが楽しみだった民主党の若手の1年生議員が労組べったりの守旧派のレッテルを貼られて大量落選した。
 改革を叫んだ小泉は、神通力を発揮し過ぎたために、自民党を生まれ変わらせることなく水ぶくれさせた。かつての土井社会党ブームで、委員長の神通力だけで古臭い労組出身議員を大量に温存し死期を早めたかつての社会党を彷彿させる。
 小泉は少しは罪滅ぼしのつもりで、このどうしようもない利権集団に止めを刺す仕事をすべきだ