全国紙 消費税上げろ上げろと煩いな

近頃、全国紙の社説は消費税上げろ上げろと本当にウザイ。新聞社幹部、エリート記者は官庁や与党のキャップを勤めた人間ばかりで、完全に永田町、霞ヶ関の論理に洗脳されているのである。それは朝日、毎日も例外ではない。それから新聞記者が物価の上昇や増税に対して受け入れる余裕がある高所得者であることも忘れてはいけない。
 かつて自民党税調のドンとして消費税導入を推進した山中貞則議員が、90年の総選挙で落選した。このことを山中氏本人は勲章だと思っており、多くの新聞記者が山中氏を称えた。新聞社幹部、エリート記者は国民の嫌がる政策を正面切って提示する政治家が大好きで、そのような政治家にヒロイズムを覚えるのである。
 最近では、新聞記者に支持されているのは、財政再建至上主義者、官僚の代弁者である与謝野馨官房長官である。今の新聞社の社論はほぼ与謝野氏とイコールと見ていい。自民党寄りの新聞社でも、自民党の「上げ潮派」には批判的である。同じく、消費税を上げる前に税金の無駄遣いを徹底しろという民主党の主張にも批判的だ。
 確かに、今後必要な財源と、削れる無駄遣いでは桁が違う。与謝野氏は最初からその点を突いて鼻で笑っているのだが、そのような態度が国民の支持を得られている訳でははない。多くの国民が「先に歳出削減しろ」という選択肢を支持しているのは、先に財源が担保されたら歳出削減をやらないで誤魔化すと、今の政府を信用していないからだ。政治家や官僚の背後には積極財政による公共事業復活を願って止まない勢力が見え隠れするのである。一般庶民がバカで、今後必要な財源がすべて無駄遣いを削ることで賄えると信じている訳ではない。
 ガソリン税暫定税率の期限切れの時も、すべての全国紙が暫定是率の廃止を批判したのが記憶に新しい。今でも新聞社は申し合わせしたように、消費税アップの議論を行うか否かで福田内閣を評価し、野党に対しては消費税アップを認めるかイコール政権担当能力だという、実につまならい議論に終始する。こんな全国紙にうんざりしている人は多いのではないか?