小池百合子不人気について

  構造改革が都市住民や若者等の無党派層でまだ支持されているという勘違いをしている政治家や評論家が多いのに驚く。総裁選前半戦では、無党派層を挽きつけるのは彼女しかいないとか、小沢民主に勝てるのは彼女だけだという意見が自民党若手や政治評論家から聞こえた。しかし自民党総裁選での小池百合子の惨敗は、それが妄想であることを物語っている。総裁選は党員だけで決めるからという意見もあるが、各種世論調査でも小池百合子の支持は全然伸びなかった。
 そもそも最初から構造改革新自由主義が都市部や若者の間で支持されていた訳ではないのではないか。郵政選挙で小泉総理に期待して与党に一票を投じた人は、なんとなく「改革」という言葉に惹かれたか、小泉総理がキャラ的に好きか、そもそもの与党の支持者でしょう。
 キャラで小泉が好きみたいな人間は、平気で主義主張の異なる麻生太郎を好きになっちゃう。それとも新聞やニュースでさんざん議論している経済政策なんてまったく興味なくて、特亜だ歴史認識やらみたいなネットでしか問題にならないスタンスで小泉→麻生に移行しているのかも知れない。
 経済政策で小泉路線を継承している人が無党派層に支持されるだろうという希望的観測は、勘違いが甚だしいという事実が実証されたのが、不毛な自民党総裁選の数少ない成果かも知れない。