麻生内閣の支持率低下で「マスコミの世論調査が捏造だ」と騒いでいる人たちのおかしさについて
ブログでこのような主張をしている人が多いが、余りにも違和感がるので、その違和感について書き連ねる。
麻生政権の支持率低下に喜ぶマスコミ クライン孝子
http://kairi61.blog64.fc2.com/blog-entry-57.html
まあ、発足当初からあれだけバッシングされていれば、支持率だって落ちるでしょうね。
テレビや新聞を見ても、どこもかしこも日本の首相を悪く言う記事ばかり。
捏造マスコミは信用できない! インターネット世論調査 マスコミの結果とは逆転
麻生内閣の真実、マスコミの情報操作
http://shonaijin.blog.ocn.ne.jp/abedai/2008/12/post_a06f.html
最新の世論調査によると、麻生内閣の支持率は20%台前半まで落ちたそうだ。自分は麻生内閣が組閣されたときから、支持率は下がる一方でかなり低い水準まで行くだろうと思っていた。なぜなら、間違いなくマスコミが徹底的に麻生総理・麻生内閣叩きをすると思っていたからだ。果たして予想どおりとなった。予想はしていたが、正直言って思ったよりも下がるのが早かったと思う。
しかし、急激に下がった原因というのは、必ずしも麻生総理・内閣にあるわけではない。最大の原因は、間違いなくマスコミだ。毎日麻生総理を叩かない日はない。しかも、ほぼ日本全国全てのテレビ局、新聞が叩いている。あれだけ叩けば、支持率が下がらない方がおかしいのではないか。
麻生潰しに奔走するマスコミに私から一言
反麻生の大本営発表を繰り返すお馬鹿さぁん達
- 1.体感世論と一致しないのは当然。
右派、左派の人は、自分の思想に近い人間と濃いコミュニケーションを取る傾向が強いので。体感世論と一致しないのは当然。右派や左派の人の体感世論は一部の階層の意見でしかない。
- 2.ネット世論が偏るのは当然
マスコミの世論調査に問題がない訳ではない。よく言われるのが平日昼に在宅している人の意見が拡張されるというもの。ただネット世論のように常にノイジーマイノリティーの意見が拡大させる調査よりはマシである。
- 3.麻生批判=売国マスコミという認識の甘さ
朝日新聞が政権を批判するのは当たり前である。朝日新聞は一時小泉マンセー的な論調が目立ったり、福田政権に若干親和的な時期はあったが基本的には常に政権を批判している。むしろ比較的自民党に親和的なマスコミが麻生批判をしているところがダメージなのだ。
特に行政改革や道路特定財源問題で政策を後退させたことや、公明党に阿て定額給付金を断行した点、リチャード・クーをブレインにして公共事業による経済刺激策を実行した点など、小泉マンセーの残り香がする日経新聞や政治評論家の不評を買い、批判の矢面に立たされる原因となっている。
それなのに、麻生支持はサヨクにか見えてていないのだ。
- 4.支持率が下がるのはマスコミのバッシングのせい
マスコミが叩いても支持率が下がらない内閣もありました。マスコミのせいにするのは被害妄想。
また「漢字の読み間違い」や「ハローワークでの失業者との会話」などは若干揚げ足取りっぽいが、その揚げ足取り報道で麻生不支持を決めた人はそんなにいないと思う。マスコミの報道のせいにするのは麻生支持者の都合のいい逃げ口実だ。
麻生総理が支持されないのは、もっと本質的な理由がある。麻生支持者は都合の悪い部分から逃げようとしている。
- 5.自民党内の麻生降ろしに対してスルー
麻生支持者は創価学会員を除けばほぼ自民党支持者でしょうが、この問題はほとんどスルーしている。マスコミや野党のせいだとう話だが、マスコミや野党が内閣を批判するのはいつものことで、いちいち騒ぐ話ではない。自民党内での基盤が弱く党内で足を引っ張られいるのが麻生内閣特有の現象だ。
そういう自民党の劣化と麻生内閣の支持率低下はパラレルの問題なのに、麻生マンセーブロガーの多くは自民党批判から逃げる。つまり問題の本質から逃げている。
- 6.自民党内の反改革に対して無批判
麻生総理の敵は渡辺元行革相や中川秀直元幹事長ではない。自民党内で少し若手が騒いだ方が、むしろ自民党も捨てたもんじゃないなという好意的な見方もされる。麻生政権の真の敵は族議員で、景気後退のドサクサに塗れて、行革や道路特定財源の問題でこれまでの政権で決定したことを覆した。それに大して麻生総理には同情ではなく指導力の欠如という烙印を押された。そのことの方がよほどダメージなのだ。
麻生信者=小泉信者のはずなのに、小泉時代はあれだけ改革マンセーしていた連中が、反改革に対しては無批判でスルーしているのもおかしな話だ。
- 7.特亜や歴史認識にしか興味がない。
ちなみにアジア外交や歴史認識を選挙の投票行動とするのは極めて少数だ。彼らはそれが大事だと思っているようだが、ほとんどの人は自分たちの生活に密着した問題を基準とする。彼らは所詮ノイジーマイノリティーの域を出ない。
- 8.都合の悪い結果を否定したがる精神的貧困
これが違和感の最たるものである。
組織とは本来ネガティブな情報を欲しがるものだ。企業などは自社に対してネガティブな情報に敏感である。普通はすぐに改善するための対策を打つためにネガティブな情報を知りたがるものである。ほとんどの政治家だって、自身に不利な情報に対しては敏感である。選挙の時などは自身に優位な情報を「陣営が緩む」と嫌悪しかえって「選挙妨害だ」と怒る候補者がいるくらいで、少しネガティブな情報を求める候補者もいるくらいだ。
常に自民党或いは内閣の支持率が高くないとご機嫌斜めな人たちというのは、自民党支持者にしか存在しない特殊な人たちだと思う。民主党支持者で民主党の支持率が低いのを捏造だと騒いでいる人は見たことないし、ましてや共産党や公明党の支持者にもいない。
それもそういう人は決して自民党関係者ではない。自民党関係者はもっと冷静で、低い支持率の原因を真摯に受け止めて分析している。
こういうタイプは常に政権に対して楽観的な論評をし、最近では「麻生政権は本当に危機的なのか」といったお花畑な記事を書いている産経新聞の花岡信昭や先述のクライン孝子など一部著名人にもいるが、ほとんどが市井のブロガーである。2ちゃんねるやMixi日記にもこのタイプの記述が散見される。彼らは今でも麻生内閣及び自民党を支持しているが、決して支持者とは言えない。むしろ依存症と言っていいだろう。つまり常に強い政権を支持していたいのである。
またこれらの人たちはほぼ歴史修正主義者である。都合の悪いものには蓋をして捏造と言い張る精神構造はそこから学んだのであろう。