麻生支持かつ小泉支持というのは本質的におかしい。

 ネット上の麻生シンパはほぼ小泉シンパであったと言っていい。昔からブログをやっている麻生信者の3年前のエントリーを見ればすぐにわかる。3年前は小泉マンセーと言っている。
 ところがこれはネット界だけの稀有な現象である。政治評論家や経済評論家で麻生政権を評価している人の多くは、小泉時代の政策に批判的だった人が多い。また小泉政権の中核にいた御用評論家の多くは、現在の麻生政権には批判的な立場を取る。
 エスタブリッシュメントで麻生支持かつ小泉支持だったのは自民党と一心同体の経済界ぐらいではないか?自民党は経済界や富裕層の利益を代表する階級政党*1という性格も持ち合わせているので、お付き合いするのも頷ける。
 経済政策では小泉政権と麻生政権は水と油である。そのどちらも支持するというのは経済などどうでもいいから国家観だ歴史観だ安全保障だと騒ぐ観念的な右翼か、或いは政権を支持することが目的化している人かの何れかであろう。
 まあ経済界は政権を支持することが目的化した連中と考えていい。ネット上の麻生信者には両方の要素があると思う。

*1:本来は農業や土建といった衰退産業の利益代表でもあったが、小泉次代に衰退する者たちを切り捨ててより強くなろうとしている層のための政党に脱皮した。麻生政権で以前の性格に回帰しようとしている。