税金の無駄遣い削減を小馬鹿にしている増税論者たち

 本当にマスコミも財界も評論かも学者も、そろいもそろって消費税を上げろと煩いのであろうか。もう狂っているとしかいいようがない。
 とりあえず、税金の無駄遣いを削減して、それでも足りない分は増税を考えればいいと思う。その線で妥協すれば、自民党民主党財務省も財界もほとんど意見に差がなくなる。ところが、それさえ許せないという増税論者が多いのである。彼らは「税金の無駄遣い」という議論そのものを小馬鹿にしているで、そもそも話が噛みあわないのだ。
 無駄遣い削減をバカにしている本の代表が、井堀利宏東大教授の『「歳出の無駄」の研究』

「歳出の無駄」の研究

「歳出の無駄」の研究

である。著者は「金の無駄遣いを言い出したらキリがない。「まだ無駄がある」と永遠に言い続けることができるので、いつまでたっても増税の議論が始まらない。」と主張する。元々財政学というのは国民を馬鹿にするのが好きな学問なのであるが、著者の言っていることの方がよほどバカバカしい。
 だが、日本には増税の必要性を理解することがエリートで、それ以外はバカだという空気が支配している。東大受験に失敗して滑り止めの早稲田大学を出てマスコミに就職したような新聞記者のような亜エリート層はこういう空気にすぐ洗脳されてしまうので、強迫観念のように増税の必要性を説く記事を書くのである。
 本来マスコミが偏った論調に傾斜すると、それに反発する意見が多いのがブログの特徴なのだが、どうも一般ブロガーでもちょっと上から目線でかっこつけたブログを書いている連中は、スノビズムに駆られて増税の必要性や税金の無駄遣い削減の非現実性を書き連ねる。
 ちなみに井堀教授の著作は、公共事業のシーリングを拡大したい諸々の方々に大変人気がある。無駄遣い削減をバカにする風潮は、一見日本の未来を憂う国士たる所以に見せかけておきながら、実はムダと言われる歳出の受益者の利用されているだけなのではないか。