自民党議員の民主党批判はウケが悪い

 都議選の某自民党閣僚経験者の応援演説をちょっと聞いていたが、演説のほとんどを民主党批判に割き、断末魔の叫びを聞いているような気分になった。そんな時間があったら与党の政策のアピールをした方がよっぽどいい。野党議員の与党批判はともかく、与党議員の野党批判は概して評判が悪い。公明党議員の民主党批判はまあ性癖みたいなものなのでみんな仕方ないと思うが、自民党の大物議員が民主党批判に熱を上げている姿は滑稽に思う人が少なくないだろう。 
 やはり天下を取っている立場の政治家たるもの、堂々たるべきという思いが、特に自民党支持者の中でも強いのではないか。例えるなら角番で負けが込んでいる大関であっても、がっぷり四つに組んで、力負けしてもそれでいいのではないかという思いである。今の自民党は勝つに行くための引き技を多用して、それで却って体制を崩して無残な負け方を繰り返しているように見える。
 大相撲の場合、2場所連続負け越して大関から陥落する場合、7勝で負け越そうが全敗だろうが、翌場所は関脇だ。そこで翌場所10勝すれば大関に復帰できる。
 自民党もどうせ下野するのであれば、170議席だろうが、150議席だろうが余り関係ないと思う。どうせなら魅力のない議員には落選してもらって、次の選挙に向けて新陳代謝を促したほうがむしろいいくらいである。