政治的に孤立している?右傾化した若者?〜古い保守主義者との断絶〜

 非実在青少年問題についてのエントリーが増えている昨今。この問題は右派ブロガーの間でも関心が高く、ついこの間まで外国人参政権問題や朝鮮学校の無償化問題などを取り上げていたブロガーの多くが、この問題を取り上げている。右派ブロガーでこの問題を取り上げている人のほとんどが、非実在青少年の規制に反対している。
 ところが、規制すべきという勢力には保守派が多い。もともと地方議会の草の根保守勢力は宗教右派の影響が強く、純潔教育という政治目標が重視される。特に宗教右派の影響を受けていない議員でも、左翼の脅威から団結してきた歴史的背景もあり、「多様な保守」の主張をお互いに尊重する伝統から、この考えを支持する傾向にある。
 保守派でありながら、非実在青少年の規制に反対している人は多いが、政治から取り残されている。中には「民主党が規制を推進している」というデマを流している団体もあるようだが、鉾先を間違えた運動は参加者のオナニーにはなるが、政治的には何の意味も持たない。
 ここで感じるのは、古参の保守派と若い保守派の価値観の断絶である。右派ブロガーやデモ参加者は若者が多い。一方で規制推進派は石原都知事を筆頭に年配の保守派が多い。
 こういう問題は今回が初めてではない。古参保守派の中で、保守主義を信奉する若者が増えていることを歓迎するような意見をほとんど聞いたことがない。若い保守主義者は、言論界が左翼一色の時代に孤軍奮闘してきた年配の保守主義者を敬う気持が強く、一緒賢明年配の保守派論客の本を読んでいるにもかかわらず。年配の保守派は相変わらず「最近の若者はダメだ」というステレオタイプな壷から抜け出せず、若者を厳しく鍛えなおさないといけない対象くらいにしか考えていない。そこでよく「徴兵制」やら「徴農」という言葉が出てくる。完全に若者の片想いだ。
 若者の右傾化の流れを作った「嫌韓流」の著者が、世代間対立を煽るような本を出した。

 20代の若者の親は、もっとも左翼的傾向の強い団塊の世代だ。単純に著者は「右傾化した若者」VS「左翼的な団塊の世代」という流れを作りたいのであろうがそうはならないだろう。なぜなら団塊の世代で肩身の狭い思いをしながら保守主義を唱え続けてきた年配の保守主義者が若者の味方をしてくれないからだ。では若者が、単純な世代間対立に投合する人が多いかといえばそれも期待できない。やはり真面目な保守主義者は、年長者を敬う日本の伝統的価値観に支配され、高齢者を大事にする政策を批判することはないであろう。

東京新聞:都青少年健全育成条例改正案 本当の狙いは”純潔教育”?:特報(TOKYO Web) 東京新聞:都青少年健全育成条例改正案 本当の狙いは”純潔教育”?:特報(TOKYO Web)



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