安倍政権過剰防衛論が台頭するリスク

安倍政権の支持率が上昇し、次の参院選は間違いなく自民党が圧勝する。
しかし、そういう見通しが明らかになることはいいことばかりではない。これまで「参院選までは安全運転」という方針に理解を示してきた支持者が、その方針を「過剰防衛」と考えるようになる可能性があるからだ。

まず可能性が高いのはTPP参加の問題。彼に自民党が公約を破ってTPP参加を表明しても、TPP反対派には受け皿がない。自民党のTPP反対派は生活の党の失敗を目の当たりにしているので、仮に党内闘争に敗れても離党しないだろうし、今さら社共や生活の党を支持する有権者もいないので、参院選自民党が負ける可能性はほとんどない。
よって安倍政権に対する圧力は日増しに強まるだろう。

保守系の安倍支持者も、安倍カラーの封印に対していつまでも理解し続けるとも思えない。「参院選までは安全運転」に理解していた人たちも、参院選での自民党の勝利が揺ぎないものと感じれば、もっと早く安全運転の解除を求めてくるだろう。