2000年代ニートの登場

 2004年ブログ界流行語大賞となった「働いたら負けかなと思ってる」という言葉がニートの気持ちをよく具現している。フリーターを長期間続けていた若者の多くが、「実は自分たちが産業界に都合のいい低賃金の単純労働者なんだ」ということに気付いてしまい、働くのが馬鹿馬鹿しくなってしまった。そして正社員になれない(ならない)層の中にも、このフリーターの馬鹿馬鹿しさに嫌気を指して、働くことを止めてしまった。
 ではなぜ勉強するなり、職業訓練を受けるなりして、勝ち組への挑戦権のある正社員を目指さないのかという疑問は残るが、結論から言えば勝つためのスキルを身につけていないので意欲が湧かない、或いは恐れている、或いは能力的乖離が大きすぎて諦めているのである。結局、そんなに頑張らなくても幸せになれた昔の日本を信じて思春期を過ごしてしまったので、対応ができないのである。その辺は長くなるので明日に。