尼崎から大正へ

 小規模の停車場のような駅の多い阪神電車だが、阪神尼崎駅は大規模かつ近代的な駅だ。これから乗る西大阪線の難波乗り入れ近鉄直通に向け配線も変更され、西大阪線阪神本線の上下線に挟まれた3,4番線から発信する。西大阪線は各駅停車のみの運行だが、青胴のジェットカーでなく赤胴車で運行され、阪神電鉄特有の高加速高減速を楽しむことはできない、とろとろと町工場と住宅が混在する下町を走っているうちに西九条駅に到着。
 ここから大阪環状線で大正に向かうが、大阪環状線の西側は大和路快速空港快速が直通し、昼間に大正駅に止まる電車は10分毎にしか来ない。快速電車をやり過ごし、東京では死滅した103系に乗り込む。
 大正に来たのはここが沖縄出身者が多いと聞き、独特な雰囲気があると期待して一度訪れたいと思ったからだ。駅から南に歩き三泉市場まで来たが、全く沖縄の空気を感じることができず、失望したまま後にした。後で調べてわかったことだが、大正区全体が沖縄出身者が居住している訳ではなく、特に平尾地区に集中しているとのこと。バスでかなり南にいく必要があったのだ。