眉山

 映画の特性を生かし、阿波踊りそのものの持つ力を映像化したのが特徴。日本映画の一つの方向性として、日本の文化的財産を素材とする試みは期待できる。
 ただ阿波踊りそのものが力を持っているので、ストーリー自体の存在感が相対的に小さくなってしまっている面は否めない。特に原作で最大のテーマであった「献体」の話について、どこか外付け感が否めない作りになってしまったのが残念。